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なっとく法律相談  2008年12月24日 更新

雨漏りが放置されたままの賃貸マンション。損害賠償は請求できる?

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Q.

 賃貸マンションの居住部分に、上の陸屋根部分からと思われる雨漏りがあります。現在はクロスの剥がれや染みが出ている程度ですが、借主として貸主に修理を要求しています。貸主はクロスを張替えようと努力をしていますが、共有部分の修理に対しては、建築施工会社、管理会社及び管理組合が、雨漏り発生箇所を特定するための試験・検査と修理をするために、その方法や実施の手続きなどでまとまらず、3ヶ月も居室は現状のまま放置されています。
この修理が完了するまで、借主は貸主に家賃の減額を要求できるでしょうか?また、現在までは家財に被害は発生していませんが、もし今後雨漏りがひどくなって借主の家財に被害が発生した場合は、誰に損害賠償の請求をすれば良いのでしょうか?

(70代:男性)

A.

 雨漏りの修理が完了するまで、貸主に家賃の減額を請求することができます。また、今後被害が発生した場合も、貸主に損害賠償を請求することができます。

 屋根が破損しているために雨漏りがするなど、通常の生活を送るのに支障がある場合、貸主は部屋を修繕する義務があります(民法606条1項)。
そして、貸主がこの修繕義務を履行しなかった場合には、賃借人側で修繕しその費用を家賃と相殺する方法もありますが、雨漏りによって生じた損害部分の割合に応じて、賃料の減額を請求することもできます(民法611条1項の類推適用)。
ご相談の場合は、雨漏りによる障害が一部であるということですので、賃料支払義務自体を免れることはできませんが、賃料減額請求権を有すると解されています。

具体的に、賃料額がどれくらい減額されるかは、

  1. 使用できない状態の部分の面積の、建物全面積に対する割合
  2. 使用目的に応じた賃借人の損害程度
  3. 雨漏りの状況

などの諸般の事情に鑑みて、賃料額全体の何%かを判断することになります。

 本件では、上の陸屋根部分からと思われる雨漏りであって、現在はクロスの剥がれや染みが出ている程度であるということですから、減額が認められるのは数%にとどまるかもしれませんが、被害の状況を説明して、貸主と交渉してみると良いでしょう。
 
もし今後雨漏りがひどくなって借主の家財に被害が発生した場合には、貸主に損害賠償の請求をすることができます(民法415条)。
具体的には、借主の衣類やじゅうたんのクリーニング代や、被害を被った物品の雨漏り当時の「時価」などを損害として請求することができるでしょう。また、大事な物が水浸しになってしまったら、慰謝料の請求が認められる場合もあります。

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