トップページ > なっとく法律相談 > 「仕事が無いから」と、自宅待機。待機中の給与はどうなる?
なっとく法律相談 2001年11月 6日 更新
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時給で働いているパート労働者です。発注主からの仕事依頼の「ゴーサイン待ち」とのことで、実質上「無期限自宅待機」状態のまま、かれこれ3週間経過しました。ただし、解雇を言い渡されたわけではありません。
雇用契約には、「時給1,150円、月曜~金曜の10:00~17:00(除・休憩1時間)、2002年7月末までの契約」と明文化されており、契約期間中にこのような事態が発生した場合については何も書かれていません。
この場合、自宅待機中の給与はどうなるのでしょうか?
(30代前半:男性)
雇用契約というのは、労働者が労働力を提供し、使用者がこれに対して賃金を支払うという契約ですから、使用者の責に帰すべき事由により、労働者が労働力を提供できなくなった場合には、労働者は賃金を受ける権利を失いません(民法536条2項)。つまり賃金全額を請求できることになります。これが民法上の原則です。もっとも、これは特約により排除されることがあります。
これに対し、労働基準法26条は、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合、100分の60以上の手当の支払いを命じています。これは4割分の支払い義務を免除したものではなく、6割分の支払いを罰則付きで命じたものであり(労働基準法120条1項)、6割というのはいわば最低ラインということになります。
この「使用者の責に帰すべき事由」は、民法上のそれより広く、使用者側に起因する経営、管理上の障害を含むとされています。使用者は休業が不可抗力によるものであれば、休業手当を支払う必要はありませんが、不可抗力によるものといえるためには、第1にその原因が事業の外部により発生した事故であること、第2に、最大の注意を尽くしても、なお避けることのできない事故であることの2要件を備えている必要があります。
つまり、地震や水害などの天災の場合や、法令に基づく健康診断の結果生ずる休業等を除き、休業手当を支払う必要があるわけです。
裁判例は、労働組合のストライキによりなすべき仕事がなくなった場合(組合に加入していない労働者のみ)や親会社の経営難のため、そこから資金や資材の提供を受けて操業している下請工場が操業を停止せざるをえなくなったような場合にも「使用者の責に帰すべき事由」があるとして、休業手当の支払いを命じています。
ご相談の事例においても、使用者は他から仕事を受注したり、早くゴーサインが出すように発注主と交渉するなど、障害を解決しようとすればできるとも考えられます。
なお、あなたが派遣社員である場合には、労働基準法26条の責に帰すべき事由があるかどうかの判断は派遣元の使用者についてなされます。
集計期間: 2008年5月4日-5月10日
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