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なっとく法律相談  2009年2月 9日 更新

死亡退職金は、相続財産の対象になる?

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Q.

一月前に亡くなった父の死亡退職金が振り込まれました。中小企業とはいえ、社長だったので2000万くらいありました。しかし、父は他に多額の債務があり、家族は相続放棄するつもりなのですが、この死亡退職金は受け取っても問題ないでしょうか?また、受け取っても問題なければ、相続税はいくら位になるのですか。

(30代:男性)

A.

死亡退職金が相続財産に含まれるかについては、その死亡退職金が、受給権者をどのように定めているかによって異なるので、場合を分けてお話します。

 まず、相続(本件の場合はお父さん)が受給権者であると定められている場合には、死亡退職金は被相続人の財産になりますので、当然、相続財産に含まれます。
そのため、このような場合には、死亡退職金を返納しないと、単純承認をしたとみなされてしまうおそれがありますので、注意が必要です(民法921条)。

次に、死亡退職金の受給権者が詳細に定められていて、それが民法の相続人とは範囲・順位が異なって定められている場合には、相続財産にはならず、受給権者固有の権利であるとするのが判例の考え方です(最判昭和55年11月27日)。
  このような場合には、相続放棄をしたとしても、受給者は死亡退職金を取得することができます。

最後に、そのような詳細な規定がなく、単に受給権者として「遺族」とだけ定められている場合には、考え方が分かれています。死亡者の相続財産もしくはこれに準ずる性質を有すると考える立場もあれば、受給権者たる遺族固有の権利であると考える立場もあります。
  ただ、死亡退職金が、もっぱら職員の収入に依拠していた遺族の生活保障を目的としているものであるといえることからすれば、受給権者固有の権利であると考えるべきであるといえるでしょう。

 ご相談のメールの限りでは、あなたのお父さんの死亡退職金が、受給権者についてどのような規定を置いているのか、定かではありません。支給規定をよく確認してみましょう。
判断がつかない場合は、もう一度相談していただくか、家庭裁判所や法テラスなど、専門機関に相談してみてください。

なお、受取人が誰であっても、死後3年以内に支給が確定した死亡退職金は、「みなし相続財産」として扱われ、相続税の課税対象になります(相続税法3条1項2号)。
詳細については、国税庁のホームページである「遺族が受け取る死亡退職金」を参考にしてみてください。

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