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なっとく法律相談  2009年3月 2日 更新

テナント契約が、突然6ヵ月後に解除される!立退料の相場はいくら?

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Q.

 テナントでレストランを経営して30年になります。今まで契約は自動的に更新されていたのですが、この度、6ヶ月後に契約通り、解除するよう言われました。契約書には6ヶ月前までに通知すれば、解除出来ることが書かれています。引越しをするにしても、新たな店内の改装や、大型の冷蔵庫やガスコンロなどの移動もあり、かなりの大金が必要になる事が予想されます。こういった諸経費や、その間の営業補償は、立退き料として請求する事は出来るのでしょうか?相場としては、どの程度請求できるのでしょうか?

(50代:男性)

A.

 まずは、賃貸人には契約を解除する「正当の事由」がないとして、立退きの拒否を主張しましょう。やむを得ず立ち退くとしても、経費や営業補償などを含めた、納得のいく立退料を請求できます。

 ご相談の場合、テナントの借家契約に「期間の定めがある場合」であると考えられますので、それを前提にお話します。
  なお、今回の借家契約は借地借家法施行(平成4年8月1日)前に締結されたと考えられるので、更新拒絶の通知や解約の申入れに関しては旧借家法が適用されます(借地借家法附則12条)。

 賃貸借契約に期間の定めがある場合、その期間満了までは、賃貸人が突然に借家契約を終了させることはできません。
  契約を解除するには、賃貸人は期間満了前の1年前から6ヶ月前までの間に更新拒絶の通知をするだけでなく(借家法2条1項)、「正当ノ事由」(同法1条ノ2)があってはじめて、借家契約を終了させることができます。
  そこで、あなたとしてはまず、賃貸人には契約を解除する「正当ノ事由」がないとして、立退きの拒否を主張するべきでしょう。

 この「正当ノ事由」があるかどうかの判断は、条文の直接の適用はないものの、借家法当時の判例を整理し、法文化したといわれる借地借家法28条が参考となります。
  同条に照らし、建物の賃貸人と賃借人のどちらが建物を使用する可能性が高いかなどの事情から、個別具体的に判断されます(詳細は「突然の立ち退き要求!期間の延長や立ち退き料増額の要求はできる?」を参照してください)。
  ご相談の場合、賃借人であるあなたは、同じテナント場所で30年もレストランを経営してきています。客商売では店舗を移転することが命取りともなり得るため、建物を継続して使用する必要性が高いといえるでしょう。
  また、長い間ずっと契約が自動更新されてきたため、今後も契約が継続すると期待していたことや、引越しには新たな店内の改装や、大型の冷蔵庫やガスコンロなどの移動など、かなりの大金が必要になることなども、賃貸借契約を解除する正当の事由が認められない事情の一つといえます。
  もっとも、賃貸人側に、建物の老朽化による立替えの必要性や、やむを得ない事情があれば、賃貸借契約を解除する正当の事由があると認められる可能性もあります。

 賃貸人との立退き交渉の結果、やむを得ず立ち退く必要がある場合でも、納得のいく立退料を請求することができます。
  立退料は、必ず支払われるものではありませんが、家主に立退請求を認める必要性が低い場合には、正当事由を埋め合わせるために、補助的に必要となるものです。

 一般に、立退料は(1)借家権の価格、(2)移転費用、(3)営業補償費用、(4)慰謝料、(5)造作買取価格などのそれまで支出してきた費用等を考慮して算定されます。

 特に法律でいくら以上などの定めがなく、ケースバイケースなので、数万円~数百万円までと幅広いです。そのため、相場としての金額は申し上げられないのですが、家賃の半年~1年分程度が多いようでもあります。

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