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なっとく法律相談  2001年11月20日 更新

夫が妻に無断で妻名義の家を担保にできる?

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Q.

 現在住んでいる家は結婚前に父が亡くなり相続したもので、私名義になっています。最近、夫の様子がおかしく、やたら家の権利書や保険証書のありかを聞きます。どうやらサラ金にお金を借りているようです。権利書がなくても保証書というものが作れると聞き、心配でたまりません。私の知らないところでこの家を担保にされるようなことは可能でしょうか?

(30代後半:女性)

A.

 夫婦の財産については、夫婦間で特別に契約しない限り、夫婦の一方が結婚前から有する財産、及び結婚中に自分の名義で得た財産は、その特有財産とし、夫婦のいずれに属するか明らかでない財産については、その共有と推定されています(民法762条)。

 したがって、結婚前に相続した家は、あなたの特有財産であり、夫がこれを売ったり、担保にするためには、これらの行為についてあなたから代理権を与えられていることが必要です。

 この代理権について、民法761条は、「夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責に任ずる」として、夫婦は相互に日常の家事に関する法律行為につき他方を代理する権限を有することを規定しています。

 何が日常の家事に関する法律行為にあたるかは、個々の夫婦の社会的地位、職業、資産、収入、慣習等によって異なりますが、家屋を売却したり、担保に入れる行為は、通常、日常の家事に関する法律行為とはいえず、同条に基づく代理権があるとはいえないでしょう。

 したがって、夫が無断であなたの財産を担保に入れる行為は無権代理民法117条)となり、あなたにその効果は帰属しません。
 もっとも、権利証、実印、印鑑証明書など不動産処分に必要な書類がそろっていれば、登記簿上担保権の設定がなされるおそれがあります。登記簿を実体と合わせるためには訴訟が必要となることがありますので、無用のトラブルを避けるためにも、それらの管理をきちんとしたうえで、夫とよく話し合われることをおすすめします。

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