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なっとく法律相談  2009年4月20日 更新

財産を譲渡してから2年半たてば、破産できる?

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Q.

 3年前に長男の借金の連帯保証人になりましたが、長男の生活ぶりを見て先が怖くなり、自分の名義の土地、建物や、の名義などを次男に贈与した形をとりました。(連帯保証の際、土地、建物は担保には入れていません)。この度、長男が破産することになりました。名義を変えて、2年半くらいですが、私も破産できるでしょうか?

(50代以上:不明)

A.

 贈与行為が、債権者を害することを知った上でなされていた場合、民事上・刑事上の責任を追及されるおそれがあります。

 ご長男が破産しても、連帯保証人であるあなたは、長男の借金を返済しなければなりません。あなたに財産がなく、現状のままでは返済できないのであれば、借金を整理する必要があるでしょう。
  個人の債務整理手続には、大きく分けて、任意整理特定調停個人民事再生自己破産の4つがあり、どの手続を選択するのがよいかは、所有する財産の状況や債務の額、家計の状況によって異なります。
  自己破産をする必要がないケースもありますので、一度弁護士にご相談されることをお勧めします。資金にお困りの場合は、民事法律扶助の制度もあります(日本司法支援センター)。

 さて、ご相談の場合、自己破産をしないとしても、借金の相手方から、贈与行為が「詐害行為」であるとして取消を求める裁判が起こされる可能性があります(民法424条1項)。
  あなたと次男の側が、債権者を害することにつき悪意ではなかった(知らなかった)ことを証明しない限り、取消が認められてしまいます。
  いざというときのために、贈与時には長男が借金を支払えると考えていたことを裏付ける客観的な事実や、贈与税を支払った事実などから、債権者を害することにつき悪意ではなかったことを証明できるよう準備しておく必要があるかもしれません。

 また、あなたが自己破産せざるを得ない場合も、破産手続きの中で、贈与行為が「否認」されて(160161条)、その財産が借金の返済に充てられることがあります。

 具体的には、あなたが支払い停止に陥った後又はその前6か月以内に、贈与行為がなされたのであれば、否認されてしまいます(破産法160条3項)。
  また、贈与行為が、あなたの自己破産が避けられない状況になった後に、破産債権者を害することを知ってなされた場合には、贈与される者(本件では次男)が、売買当時、破産債権者を害する事実を知らなかったことを証明できない限り、否認されます(法160条1項1号)。

 なお、このような民事上の責任とは別に、刑事上の責任として、債権者を害する目的で、破産宣告の前後に財産を隠匿したり、譲渡を仮装したりする行為等に対しては、詐欺破産として、罰則規定があるので注意が必要です(破産法265条)。

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