トップページ > なっとく法律相談 > 仕事を辞めるには、半年前に予告する必要がある?
なっとく法律相談 2009年5月13日 更新
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接客業をしていて、ちゃんとした休憩時間もなく、長い日だと11時間労働です。ストレスと過労で持病が悪化し、退職したいと思っています(命に関わる病気ではありません)。しかし就職する際、辞める時は半年前にいうこと、と言われていました。半年前と言う契約は絶対なのでしょうか?個人経営で、従業員は30名弱いますが、社会保険にも加入しておらず、不安な会社です。1ヶ月前に伝えて辞めることはできるのでしょうか?
(20代:女性)
退職することができます。少なくとも、6ヶ月前に予告する必要はありません。
労働者の申出により雇用契約を終了する「退職」については、労働基準法に規定がありませんので、民法の「雇用」の規定によります。
あなたと会社との雇用契約が、期間に定めのある場合とない場合とで異なりますので、分けてご説明します。
雇用期間に定めのない雇用契約の場合、特に理由がなくてもやめたい日の2週間前に会社に辞職を申し出れば、やめることができるとされています(民法627条1項)。
もっとも、給料が月ごとに支給される場合、その月の前半に解約申入れをしなければなりません。例えば、月末締めで給料が支払われる場合は、15日までに解約申入れをしなければ、その月いっぱいでやめることはできません(民法627条2項)。
また、6ヶ月以上の期間で報酬が定められている場合、たとえば年俸制の場合の解約の申し入れは、3ヶ月前にしなければなりません(民法627条3項)。
このような民法の規定に対して、あなたの会社では、就業規則に「労働者は6ヶ月前に退職を申し出なければならない」と規定されているものと考えられます。
民法の規定と就業規則のどちらが優先するのかについては、考え方が分かれています。
しかし、6ヶ月前の予告を必要とする就業規則の規定は、引継ぎ業務などに通常必要な合理的な期間(一般には1ヶ月程度)を超えていると考えられるので、無効であると考えられます。
よって、あなたの会社の就業規則の規定にかかわらず、民法の解約の申し入れ期間に基づいて予告をすれば、退職することができるでしょう。
期間の定めのある場合、その期間の途中で退職するには、「やむを得ない事由」が必要です(民法628条)。労働者側のやむを得ない事由とは、本人の疾病や家族の介護などにより労働することが困難となったときです。
あなたの場合、ストレスと過労で持病が悪化したとのことですから、「やむを得ない事由」にあたるといえるでしょう。
よって、就業規則の規定にかかわらず、退職することができると考えられます。
なお、「やむを得ない事由」のない場合でも、1年を超える労働契約期間で契約した労働者は、労働契約の期間の初日から1年を経過した日以後であれば、申し出ることにより、いつでも退職(中途解約)することができるとされています(労働基準法137条)。
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