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なっとく法律相談  2009年7月21日 更新

会社に労災の申請をしたい!

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Q.

 力仕事が多い職場です。勤務してから1年ほどで手に違和感があったので病院へ行くと、軽い腱鞘炎でした。たまに痛みが出るくらいで、日常にはあまり支障がなかったのですが、そのまま仕事を何年かしてきて、最近何もしていない時にも、痛みがでるようになりました。仕事内容の相談をしても改善されず、有給を取らせてもらえず、休むと生活出来なくなるためかなり無理をしてきた結果、片手だけだった痛みが、両手に出てしまいました。痛み止めが効かなくなっています。その間の治療費は、自己負担で払ってきましたが、痛みと戦いながら仕事は本当に辛いです。この場合労災の申請は、出来るのですか?

(30代:女性)

A.

 労災の請求が認められる可能性が高いと考えられるので、労働基準監督署に相談しましょう。

 業務上や通勤途上に、病気になったり負傷したりした場合は、使用者が労働者災害補償保険(「労災保険」)に加入している限り、労災保険から、治療費や働けない間の休業補償を行ってくれます。
  この労災保険料は、使用者だけが負担しており、正社員のみならず、パートやアルバイト、外国人労働者であっても補償され、会社を辞めても補償を打ち切られることはありません。

 ただし、労災による給付がなされるには、その災害が「業務上の災害」であると認められなければなりません。
業務上の災害」であるか否かは、(1)業務遂行性と(2)業務起因性があるかにより判断されます。

 まず、(1)業務遂行性とは、労働者が労働契約に基づき使用者の支配下にあることをいいます。勤務時間中はもちろん、作業の準備行為や後始末行為も業務遂行性があるとされます。
ご相談の場合、「力仕事が多い職場」であるとのことです。腱鞘炎になるような力仕事が職務内容であるのであれば、業務遂行性が認められるでしょう。

 次に、(2)業務起因性とは、病気が業務に起因して生じたといえることをいいます。
  病気が業務によってのみ生じたと立証することは、既往症との関係から、困難であることも少なくありません。
  そこで、労働基準法施行規則には、特定の業務や職場環境に起因して生じる疾病が列挙されており、これらの疾病は、特別な反証のない限り業務上災害として取り扱うこととされています(労働基準法75条2項、労働基準法施行規則35条、別表第1の2)。

 あなたの疾病は腱鞘炎なので、その業務内容が「せん孔、印書、電話交換又は速記の業務、金銭登録機を使用する業務、引金付き工具を使用する業務その他上肢に過度の負担のかかる業務」であれば、特別な反証のない限り、業務上災害として取り扱われます(同別表第1の2、三第4項)。
  あなたの仕事内容の詳細がわからないので断定は出来ませんが、おそらくは「上肢に過度の負担のかかる業務」であると認められるのではないでしょうか。
 
  いずれにせよ、腱鞘炎の症状が悪化してきているとのことですから、早めに労働基準監督所に相談をすることをお勧めいたします。
  労災保険の請求は、あなたの仕事場の所在地を管轄する労働基準監督署に、所定の様式による請求書(労働基準監督署でもらえます)を提出することで行います。
  請求書には、医師と事業主の証明欄がありますが、事業主の協力が得られない場合でも、労働基準監督署が職権で調査してくれます。

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