トップページ > なっとく法律相談 > 借地契約が終了したら、建物は壊すべき?
なっとく法律相談 2009年10月 7日 更新
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現在住んでいる家を転居することになりました。 借地上の建物を壊して更地にして地主に返すべきなのでしょうが、金銭的な余裕がありません。そこでこの建物の所有権を放棄するという事はできますか。 祖父の代から住んでいるのですが賃貸契約書はありません。 その他なにかいい方法があればお願いします。
(40代:男性)
原則として取り壊す必要があります。ただ、借地契約が期間満了により終了した場合であれば、建物を買い取るよう請求できます。
借地契約が終了した場合、借地人には、原則として土地を更地に戻して地主に返還する義務があります(原状回復義務)。建物が建っていれば、建物を取り壊す必要があります。
しかし、一般に建物は多額の費用をかけて建築され、借地契約が終了する時点においても建物の価値が残っている場合も少なくありません。そのような場合でもすべて強制的に建物を取り壊さなければならないとするのは、社会経済上不当です。
そこで、(1)借地権の存続期間が満了した場合で、(2)契約が更新されないときには、借地人は地主に対して「建物を買い取ってくれ」と請求できます。(「建物買取請求権」借地借家法13条、旧借地法4条2項)。
この(2)契約が更新されないときとは、①借地人自身が更新を望まなかった場合や、②借地人は更新を望んだものの、地主に借地契約を更新させない正当な事由があるため、合意による更新も法定更新もなかった場合、があります。
ご相談の場合も、あなたが転居することになった理由が(1)借地権の存続期間が満了した場合で、(2)契約が更新がされなかったときにあたれば、建物買取請求権を行使できます。
賃貸借契約書が見当たらなくても、「祖父の代から住んでいる」のであれば、平成4年7月31日以前の借地契約であると考えられるので、借地法により存続期間が判断されます。同法によると、借地権の存続期間は堅固の建物の所有を目的とするものについては60年、その他の建物の所有を目的とするものについては30年です(2条)。
なお、期間が満了する前に地主と相談した上で解除した場合(合意解除)や、賃料不払いなどの理由によって契約が解除されたような場合には、建物買取請求権は行使できません(判例)。もっとも、地主と交渉する余地はあるので、建物を取り壊さないで良いかどうか、提案をしてみましょう。
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