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なっとく法律相談  2009年10月26日 更新

給与明細書を渡されるのが遅い!

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Q.

 会社から、仕事先に派遣させられて仕事をしております。給料は銀行振込なので、毎月同じ日に入金されます。しかしながら、給与明細書は、所属会社のメールBOXに入れたままなので、所属会社迄態々取りに行くか、又は会社の人が各職場に巡回に来た時にしかもらう事が出来ません。いつも、明細書が手元に届くのは、給与日から1~2週間後がほとんどです。給与の支払が遅延することは全くありませんが、明細書の遅延は労働法に抵触しないのでしょうか?忘れたころに給与明細が手元に届いても、あまり有難味が湧いて来ないのが心境です。

(年齢不詳:性別不明)

A.

 所得税法に違反している可能性があります。

 労働基準法には、給与明細を必ず発行しなければならないという規定はありません。
  しかし、所得税法に、給与を支払う者は給与の支払を受ける者に支払明細書を交付しなくてはならないという規定があります(231条1項)。
  つまり、会社は従業員に対して、給与の支払明細書を交付する義務があるのです。交付を受ける者が承諾すれば、電子情報で交付することもできますが、書面での交付請求があれば必ず書面で交付しなくてはなりません(2項)。
  明細書を交付する時期については、給与の「支払いの際」に、その支払いを受ける者に交付しなければならないとされています(所得税法施行規則100条1項)。給与の支払日が毎月20日であれば、明細書も20日に交付されなければならないのです。

 ご相談の場合、給与は毎月同じ日に入金され、給与明細書も会社のメールBOXにはあるとのことです。そのため、所属会社内に勤務している従業員からすれば、明細書を給料日か、近いうちにすぐ手にすることができるので、違法性はありません。
  しかし、会社から仕事先に派遣させられている従業員からすれば、常に給料日から1~2週間後に明細書が交付されるのでは、給与の「支払いの際」の交付とはいえないので、所得税法に違反しているといえます。
  そこで、会社に対して、明細書を自宅に郵送してもらうよう請求してみてはいかがでしょうか。また、あなたが承諾すれば、会社は明細書を電子メールで交付することもできます。所得税法に違反している旨を伝えれば、会社も何らかの対応策をとるはずです。

 なお、給与明細書の遅延行為に対する罰則はありませんが、明細書を発行しなかったり、これに虚偽の記載をして交付をしたりすると、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処されます(所得税法242条7号)。

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