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なっとく法律相談  2001年12月25日 更新

保証書がなくても無償修理してもらえる?

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Q.

 今年の夏にパソコンを量販店にて購入しました。どうも調子が悪く、画面が暗くなり、故障したようです。保証書を探したのですが、見つからず、そのまま購入店にもっていきました。「保証書がないと有償扱いなのですが・・・」とのことでしたが、保証書がないと購入した履歴が分からないのはわかりますが、クレジット会社の引き落としの証書などでも保証書の代わりにはならないのでしょうか?
 保証書がないと無償修理にならないというのには法的根拠があるのでしょうか?

(30代前半:女性)

A.

 保証書とは、製造者(メーカー)が製品の品質について保証することを示した書面で、多くの場合、一定期間内に通常の利用範囲内で故障等が起こった時に無料で補修する旨の表示がなされています。

 一般に、売買契約において目的物に欠陥(瑕疵)があった場合、売主は買主に対して契約の解除や損害賠償といった責任を負いますが、製造者と消費者の間に販売店が存在する場合の多い家電製品などの場合、製造者は消費者に対し、PL法(製造物責任法)の適用がある場合などを除き、原則として直接の責任を負いません。
 つまり、保証書を発行している製造者は、法律の規定を離れて、特別に自己の製品の品質について保証しているわけです。

 以上のような前提に立つと、保証の内容は保証書に記載されている内容に限定されます。法律で規定されておらず、かつ保証書に記載されていない事項について製造者側に強制することはできないからです。
 そこで、保証書をみてみると、多くの場合、無償補修を求める際には保証書の呈示が必要な旨が書かれていると思います。このような記載がある場合、たとえその他の証拠によって購入を証明しても無償補修を求めることはできないことになります。

 このように、保証書がない場合には、製造者に対して補修を求めることはできないと考えられますが、上述のように、直接の売主である販売店に対しては、責任を追及することができます。この場合には、保証書の有無は問題となりません。

 責任追及の方法としては、

  1. 不完全履行による債務不履行責任民法415条

または

  1. 瑕疵担保責任民法570条

が考えられます。どちらを追及できるかについて、判例は、パソコンのように代替性のある製品(不特定物)の売買においては、買主が製品に欠陥があることを認識し、当該製品を履行として認容したと認められる場合は、買主は瑕疵担保責任を追及でき、それ以外の場合は、不完全履行による債務不履行責任を追及できるとしています。

 不完全履行による債務不履行責任を追及できる場合には、完全履行請求(瑕疵の修補や瑕疵のない代物の請求)、損害賠償請求及び契約解除が可能です。この場合、

  1. 売買契約の存在
  2. 製品が一定の性能・使用を満たさない不完全なものであること
  3. そのことに売主の責任(故意・過失)があること

を買主の側で証明する必要があります。

 瑕疵担保責任を追及できる場合には、損害賠償請求及び契約解除が可能ですが、完全履行請求はできません。この場合、

  1. 売買契約の成立
  2. 瑕疵が通常人の普通の注意で発見できないものであること

を買主の側で証明する必要があります。なお、この請求は買主が瑕疵があることを知ってから1年以内に行使しなければなりません(民法570条民法566条3項)。

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