トップページ > なっとく法律相談 > 妻子ある男性の子を妊娠。相手に慰謝料を請求できる?
なっとく法律相談 2002年1月21日 更新
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妻子ある男性の子を妊娠してしまいました。
彼は子供をおろして、別れてほしいと言ってきています。私は子供は生みたいし、彼と一緒にもなりたいです。しかしそれが無理なのであれば、私の精神的ダメージと肉体的ダメージを考慮して慰謝料を請求できないでしょうか。
(20代前半:女性)
まず、相手の男性が仮に「妻と別れて結婚する」などと話していたとしても、それを理由として法的に結婚を強制することはできません。したがって、金銭的な解決、つまり損害賠償責任を追及することになります。
そこで、どのような損害について賠償を請求できるか考えてみると、妊娠中絶のための諸費用、体を悪くして病院通いをしたとすれば治療費、勤めを辞めざるを得なくなったり、後遺症が残って労働能力が失われた場合の逸失利益、慰謝料などが考えられます。
しかし、これらの損害を相手の男性に賠償させるには、不法行為(民法709条、710条)が成立しなければなりません。つまり、相手の男性が故意または過失によって、あなたの貞操権などを侵害したということが証明されなければならないのです。
この点、夫婦や内縁
、婚約者のように社会に容認されている男女関係の場合には、こうした不法行為の成立を認める裁判例もありますが、不倫関係の場合に不法行為の成立を認めた例は多くありません。
代表的な判例は、例外的に法律が保護する場合を、「情交の動機が主として男性の詐言を信じたことに原因している場合で、男性側の情交関係を結んだ動機、詐言の内容程度およびその内容についての女性の認識等諸般の事情を斟酌し、女性側における動機に内在する不法の程度に比し、男性側における違法性が著しく大きいものと評価できるときには、貞操等の侵害を理由とする女性の男性に対する慰謝料請求は、許される」としています。
したがって、不倫関係に至った際の状況が問題となりますが、男性が詐言を弄したり、巧妙な甘言で誘惑したというような著しく大きな違法性が認められない限り、不法行為は成立せず、損害賠償を請求することもできないということになると思われます。
集計期間: 2008年6月22日-6月28日