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隣近所  2003年6月 2日 更新

下水管工事に伴う隣地への立ち入り

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Q.

 最近、新築の建売住宅を購入したのですが、下水がうまく流れずに逆流することが度々あります。

 業者に調べてもらったところ、下水管の傾斜が十分でないことが原因のようです。

 そのためには、下水管工事が必要であり、隣地にも立ち入る必要があるとのことですが、隣人とはあまり仲がよくないのでどうしたものか困っています。

 こうした場合、隣地に立ち入らせてもらうことはできないのでしょうか。

A.

 そのような場合には、必要な範囲で隣地に立ち入ることができます(民法209条1項)。

 ただし、仲がよくないからといって、いきなり隣地に立ち入ることはできません。

 まず、隣人に対して、その旨請求するべきです。

 隣人は、必要な範囲を超えていると考えられない限り、承諾する義務があります。

 したがって、隣人が承諾してくれない場合には、裁判所に仮処分申請をすれば、土地の使用を命じてもらえます。

Q.

 隣地に立ち入ることについて、隣人から承諾が得られました。

 ところが、工事の日の前日になって、業者から、「隣地にも下水管を通さなければならない。」と言われ、隣人にその旨説明したところ、「それなら、立入りは許さない。」と言われ困っています。

 どうしたらいいのでしょうか。

A.

 高い土地の所有者は、浸水地を乾かすため、または、家用もしくは農工業用の余水を排泄するため、公路、公流または下水道に至るまで低い土地に水を通過させることができます。

 但し、低い土地のために損害が最も少ない場所及び方法を選ぶ必要があります(民法220条)。

 したがって、隣地に下水管を通すことはできると考えられます。

 隣人がこれを許さないようなら、調停の申立てをするか、裁判所に訴えるかしてみてはいかがでしょうか。

Q.

 隣地に立ち入らせてもらい下水管工事も無事終了したのですが、後日、隣人から、「工事のせいで植木が枯れた。弁償してほしい。」と言われました。工事の都合上、やむをえないことと思うのですが、弁償しなければならないのでしょうか。

A.

 隣地への立入りにより、隣人が損害を受けた場合には、損害賠償に応じる必要があります(民法209条2項)。

 したがって、工事の都合上、やむをえないことであったとしても、隣地の立入りによって隣人が受けた損害は賠償する必要があります(民法209条2項)。

 隣人のいうように、工事のため植木が枯れたのであれば、これを賠償する必要があります。

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