トップページ > 法律豆知識 > ボクシングの試合で人を殴るのは傷害罪では?
法律豆知識 2000年10月21日 更新
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近年、ボクシングの試合で死亡するボクサーも少なくありません。最近は一方的な連打になると、レフェリーがボクサーの命の安全のためすぐに試合をとめるケースがよく見受けられます。
このようなレフェリーストップが遅れて試合中に一方のボクサーが死亡したとしても、相手方のボクサーはそれが悪質な反則行為によるものでない限り、刑事上殺人罪(刑法199条)や、傷害致死罪(刑法205条)で罰せられることはありません。 これは、たとえ「殺してやる」という殺意を持って試合中に相手ボクサーを殴っていたとしても同じです。
日常生活の中で、人を殴ってケガをさせれば、傷害罪(204条)、死亡させれば傷害致死罪、殺人罪が成立します。
ボクシングの試合で人を殴ることも、日常生活とパラレルに考えれば人を殴ってケガをさせるという傷害罪に該当する行為であることに違いありません。では、なぜボクシングの試合で人を殴っても正当化されるのでしょうか。
この点については、法律上ボクシングの試合で人を殴るのは正当業務行為だから正当化されると説明されます。簡単にいうと刑法は違法な行為しか罰しないのですが、ボクシングは社会的に確立したスポーツであり正当業務行為あり違法ではない。だから罰しない、ということなのです。
医者が手術で患者の胸にメスをいれることが傷害罪で罰せられないのと同じ理由です。
ボクシングがスポーツとして認められないような事態のないように、レフェリーの的確な判断に期待したいものですね。
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