トップページ > 法律豆知識 > へぇ?、法なの?知らなかった! > 公衆の面前で「馬鹿」と言われても名誉毀損罪にならない
へぇ?、法なの?知らなかった! 2003年9月23日 更新
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もしあなたが街中で突然指を指されて「あいつは馬鹿だ」って言われたらどうしますか? すごく恥ずかしい思いをさせられたあなたは、相手に向かって「名誉毀損罪で訴えてやる!」と叫びたいところ。しかし、実はこの行為、名誉毀損罪にはあたらないのです。
名誉毀損罪(刑法230条)が成立するためには、
が必要です。
これを上の事例に当てはめると、街中で指を指されて「あいつは馬鹿だ」といわれていることから、1. にはあてはまります。しかし、単に「馬鹿だ」と言われても、2. 事実を摘示したことにはならないため、名誉毀損罪には問えないわけです。
もっとも、このように事実を摘示せずに公然と人の名誉を傷つけた場合には、侮辱罪(同法231条)が成立するため、まったく罪に問えないというわけではありません。
この「事実を摘示して」の要件ですが、嘘の事実だけでなく、真実の事実を公表した場合にもあてはまります。その典型例がプライバシーに関する事実です。
例えば、Aさんが過去に万引きで逮捕されたことがあったとします。このことを知っていたBさんがAさんの名誉を傷つけようと、「Aさんは泥棒で、以前逮捕されたことがある」と職場のみんなに言いふらした場合、そのことが事実であっても、これによってAさんの名誉が傷つけられれば名誉毀損罪が成立することになるのです。
なお、「公然と」とは、「不特定または多数の人に対して」と解釈されているので、たとえ少人数であっても不特定の人を相手にする場合や、特定の人々であっても多数の人を相手とする場合には、「公然と」にあたることになります。
また、インターネットの掲示板等への書き込みは、通常、不特定多数の人の閲覧を前提としていることから、その他の要件を満たす場合には名誉毀損罪や侮辱罪が成立する可能性があります。
集計期間: 2008年6月29日-7月5日