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法律用語  2001年1月 9日 更新

特定物と不特定物

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 特定物とは、取引の目的物として当事者が物の個性に着目した物をいいます。
 これに対して、不特定物とは、具体的な取引にあたって、当事者が単に種類、数量、品質等に着目し、その個性を問わずに取引した物をいいます。

 といっても、これだけでは何だかよくわかりませんね。

 例えば、ある野球選手がホームランの記録を達成したときのボールを、ファンがオークションで競り落とした場合、そのボールは特定物です。

 おそらく、同じメーカーの同じ型のボールは他にいくらでもあるでしょう。

 でも、だからといって、同じ型のボールならどれでもよいかといえば、そんなことはありません。

 その人にとっては、そのとき打たれたそのボールでなければ買う意味がないのです。

 一方、プロの使っているボールで野球をしたいと思っていた人が、ボールを注文した場合、そのボールは不特定物です。

 この人にとっては、プロが使っているのと同じ型のボールなら別にどれでもよいわけです。

 そして、不特定物の場合、特定物と異なり、売主は、用意しておいた目的物が滅失しても、原則として新たに調達して買主に引き渡す義務があるのです。

 なお、特定物・不特定物の概念は、もともと1つしか存在しないものかどうかという客観的な基準で区別される不代替物代替物の概念とは違います。

 これを受けて、担保不動産に居座りがある場合に、抵当権者が不動産の明渡請求をなしうる権利を明確にする法律改正の動きが出てきたのです。

 例えば、モナリザの絵はこの世に1つしかなく、不代替物です。代替物になったりすることはありません。
 これに対して、先ほどのホームランボールの場合、同じ型のボールが存在する以上、代替物であり、不代替物になることはありません。

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