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法律用語  2001年6月 5日 更新

正当防衛と緊急避難

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 正当防衛という言葉を知らない方はいないでしょう。

 では、緊急避難は?

 正当防衛は、不正な侵害を受けたときに、これを避けるために反撃する行為です(刑法36条1項)。

 突然、暴漢がナイフを持って襲い掛かってきたので、石を投げてこれをかわしたというような場合です。

 一方、緊急避難は、侵害の不正かそうでないかを問わず、これを避けようとして、正当な人や物にやむをえず侵害行為を行ってしまう場合です(刑法37条1項)。

 これは、先ほどの例でいうと、暴漢に襲われたので、近くの家の木戸を破って逃げ込んだような場合です。

 これらにあたると、犯罪は成立しない点で、両者は共通しています。

 しかし、緊急避難は正当防衛と違って、何も悪いことをしていない人や物を犠牲にするわけですから、正当防衛以上に、要件が厳しくなっています。

 例えば、正当防衛の場合は、逃げるという手段が残されていたとしても、逃げないで攻撃して侵害を防いでも認められる余地があるのです。
 ところが、緊急避難の場合は、逃げるという手段が残されていたのなら、逃げずにほかの人や物を犠牲にすることは許されないのです。

 いずれにせよ、実際の裁判では、なかなか正当防衛や緊急避難は認められないのが実情です。正当防衛は緊急避難よりゆるい要件の下、認められますが、それでも、手段が相当な範囲を超えていたりすると、たちまち、過剰防衛となり、正当防衛とは認められないからです。

 もっとも、こうした過剰防衛や過剰避難とされる場合でも、情状により、刑が減軽されたり、免除されたりすることはあります(刑法36条2項、37条2項)。

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