法律用語 2001年2月13日 更新
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あなたが会社の同僚から中古のパソコンを買ったとします。
ところが、実は、そのパソコンは同僚のものではなく、同僚が海外赴任中の兄さんから預かっていたパソコンだったことがわかりました。
「せっかく、割安で手に入れたのに…。しかも、もう使っているのに。」
あなたがいくら納得がいかなくても、パソコンを真の持主である同僚の兄さんに返さないといけないのでしょうか。
「もともと同僚のものじゃなかったのだから、残念でも返さざるをえないのでは?」
そう考えますか?
結論からいうと、返さなくてもよいのです。
これは、即時取得(民法192条)という制度のおかげなのです。
この制度は、動産(不動産以外の物)を占有(事実上支配していること)している無権利者を真の権利者と過失なく誤信して取引をした者は、その動産について完全な権利(所有権又は質権)を取得できるという制度です。
こうした制度が動産について認められている理由は、動産の場合、不動産の場合のような登記制度がないため、誰の物かがはっきりしないので、取引の相手方が不測の損害を被らないよう保護するところにあるのです。
でも、そうなると、自分の物が盗まれて売られでもしたら、たまりませんね。
そこで、法律も盗品や遺失物の場合には、被害者らが返還請求できるとしています(民法193条、194条)。
とすれば、先ほどのパソコンも返さなくてはいけないのでは?
いいえ。被害者らが返還請求できるのは、あくまで盗まれたり、なくしたりした「盗品や遺失物」の場合であって、人に預けた物を横領された「横領品」の場合は、返還請求できないのです。
横領の場合は、そんな人間に預けたほうが悪い、というわけですね。
集計期間: 2008年7月6日-7月12日