トップページ > 法律クイズ > 年齢を偽った未成年者の契約は取り消せる?
法律クイズ 2007年5月17日 更新
トラックバック(0件) ブックマーク:
(0)
(0)
(0)
18歳のAは、ネットで知り合ったBからノート型パソコンを購入しました。引渡しの際、Bから、年齢をたずねられたので、Aは自分とそっくりの顔をしている兄の身分証明書を見せて、22歳であると偽りました。Bはそれで安心し、代金の半額を受け取りました。残りの半額は、バイト代が入る来月に支払うということにしてもらいました。
しかし、やはり支払いができなかったAは、自分が未成年であることを理由に売買契約を取り消しました。
この取り消しは認められるでしょうか?
民法は、未成年者が契約等の法律行為をする場合には、原則として親権者等法定代理人の同意を必要とし、同意がない場合には、契約を取消すことができると規定しています(民法5条、120条1項参照)。行為能力がいまだ未成熟な未成年者を保護するための規定です。
したがって、Aが親の同意を得ていない場合には、売買契約を取消すことができるはずです。ところが、民法21条は、未成年者等が「行為能力者であることを信じさせるため、詐術を用いたとき」は、その行為を取消すことができないと規定しています。「詐術」とは、未成年者の場合、自分のことを成年者であると信じさせるため、積極的な手段を使うことです。本文のAはこれに当たるといえます。したがって、Aは、売買契約を取消すことはできません。
このように、民法は、一方では未成年者等行為能力が充分ではない者の保護をはかりながら、他方で契約の相手方の取引の利益にも配慮しているのです。
集計期間: 2008年6月22日-6月28日
![]() | Amazon成年後見の法律相談 改訂版 |