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法律クイズ  2007年5月23日 更新

盗品と知らず購入したダイヤ、持ち主に返却する義務はある?

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Q.

 前回は、盗んだダイヤの指輪で豪遊している泥棒が、その指輪を時効取得するかどうかを問題としました。ところが、その泥棒は金回りが悪くなって、取得時効が成立する20年を待てなかったようです。

 泥棒は、ダイヤの指輪を所有者から盗んだ後、1年足らずで、貴金属を扱っている業者に売ってしまいました。Xは、盗品であることを知らずに、ダイヤの指輪をその業者から購入しました。ところが、盗まれたダイヤの指輪をさがしていた本当の所有者が、Xがダイヤの指輪をつけているのを見つけて、「自分の指輪だから、返してくれ」と言ってきました。

 Xは指輪を返さなくてはならないのでしょうか?

  1. Xは返す必要はない
  2. Xは返さないといけないが、支払った指輪の代金を請求できる
  3. Xは返さないといけないし、指輪の代金も請求できない
A.

正解 (2)

 まず、泥棒は指輪の所有者ではないので、指輪を売り払う権限はありません。したがって、本当なら、Xは指輪の所有権を取得しないはずです。しかし、民法は取引の安全をはかるため、192条で、目的物が盗品であるとは知らずに購入して占有している人は、その物の所有権を取得すると規定しています。

 他方で、民法は、本当の所有者の利益にも配慮し、193条で、真の所有者は盗まれてから2年間はその物を取り返すことができると規定しています。

 本問では、盗難から1年経っていませんから、Xは指輪を返さなくてはなりません。


 しかし、194条で、その物を占有している者が、その物を、「公の市場」、あるいは、Xのように「その者と同種の物を販売する商人」から買っていた場合には、本当の所有者は、占有者が支払った代金を弁償しなければ返してもらえないと規定しています。

 したがって、Xは所有者が代金を払ってくれるまで指輪の引渡しを拒むことができます。

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