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法律クイズ  2007年6月14日 更新

履歴書を返却せず、情報まで漏洩させた会社の責任は?

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Q.

 Aは就職活動中です。求人広告を見て、個人情報保護法の適用のあるX社に履歴書を送りましたが、残念ながら不採用でした。ところが、X社はAに履歴書を返してくれません。そのうえ、その履歴書から情報が漏洩し、Aは損害を被ってしまいました。

 X社の責任は?

  1. 履歴書を返却しないのは個人情報保護法違反。
  2. 履歴書は返却するのが好ましいが、返却しないことのみでは個人情報保護法違反とはならない。ただし、個人情報を漏洩すると個人情報保護法違反として罰則が科される。
  3. 履歴書は返却するのが好ましいが、返却しないことのみでは個人情報保護法違反とはならない。ただし、個人情報を漏洩すると、民法上の損害賠償責任が発生する。
A.

正解 (3)

 個人情報保護法が適用される会社(所有する情報から特定される個人の数が5000を超える会社)は、個人情報を取扱う場合には利用目的を特定する義務を負います。その目的の範囲を超える情報の「取扱い」は原則として禁止されているので(法16条)、不要となった履歴書は返送するのが好ましいといえます。しかし、その情報をそのまま「保有」することを禁止する規定がないので、履歴書を返さないことが、直ちに個人情報保護法違反とはなるわけではありません。

 しかし、その情報を漏洩して本人に損害を与えた場合には、会社損害賠償責任を負います(民法709条)。わざと情報を漏らした場合でなくとも、情報漏洩について会社過失があれば民法上の責任が発生します。


 なお、会社が個人情報を第三者に提供したといえる場合には、個人情報保護法違反となります(法23条)。目的の範囲を超える取扱いとして、法16条にも違反します。しかし、そのことのみで直ちに罰則が適用されるわけではありません。まず、主務大臣の勧告、さらには命令がなされます。その命令にも従わない場合に罰則が科されます(法56条)。

 したがって、2は誤りです。
(罰則は、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金です。)

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