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法律クイズ  2007年7月 4日 更新

内縁関係の成立

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Q.

 内縁関係が成立するためには、1.婚姻の意思2.夫婦としての共同生活の実体の2つが必要です。では、次の1~3の各場合について、太郎と花子に内縁関係は認められるでしょうか?

  1. 太郎と花子は、お見合いをきっかけに知り合って以来、約9年間交際が続いています。お互いにまだ家族に紹介せず、同居もしていません。しかし、お互いの家を行き来する生活を続け、夫婦限定の旅行ツアーに参加したり、太郎が入院した際には花子が看護をしていました。
  2. 太郎と花子は3年間同棲をしており、双方の家族や職場は二人を夫婦として扱っています。しかし、太郎には婚姻の意思がありますが、花子にはありません。
  3. 太郎と花子は4年間同棲しており、双方の家族や職場も二人を夫婦として扱っています。しかし、花子は太郎にとって姪の関係にあります。
A.

正解 (1)


  1. 家族に紹介せず、同居もしていないということから、(1)および(2)の要件を満たさないようにも思えます。しかし、裁判例は「お互いの家を行き来する生活を続け、夫婦限定の旅行ツアーに参加したり、太郎が入院した際には花子が看護をしていた」という事情から(1)および(2)の要件が充足していると判断しています(大阪地判H3.8.29)。
  2. 同棲しているという事実、双方の家族や職場が二人を夫婦として扱っていることから、(2)の要件は充足するといえます。しかし、花子には婚姻の意思がありません。したがって、内縁関係は成立していません。
  3. 判例は、内縁の持つ事実上の夫婦共同生活面を重視し、内縁の法的性質を婚姻に準ずる関係と解しています(婚姻法の準用による法的解決を与える)(最判S33.4.11)。しかし、法は近親者による婚姻を社会倫理および優生学的見地から禁止しており(734条)、内縁関係にもこのような趣旨が妥当することから、原則として近親婚的内縁関係を認めていません(最判S60.2.14)。

  なお、最判H19.3.8は近親的内縁関係にあった者の年金受給権を肯定しますが、判例変更されたものではなく、あくまでも厚生年金法3条2項との関係で相対的に下された判断であると理解されます。

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