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法律クイズ  2007年8月 6日 更新

住居侵入になる?ならない?

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Q.

 Aには18歳になる娘Bがいます。ある日、Bが「明日、彼氏のCを家に呼びたい」と言い出しました。「私の部屋でお茶を飲むだけだから」というBの言う事を信じ、呼ぶ事を同意しました。ところが、当日、本でも読もうと自分の書斎に入ろうとしたAは、自分の本棚で本を探しているCを発見しました。怒りがこみ上げたAは「誰がこの部屋に入って良いと言ったんだ、出て行け!住居侵入だぞ!」とCに抗議しましたが、「Bがお父さんの書斎から本を持ってきて良いと言ったから住居侵入とはなりません」と言って引き下がりません。

 Cが書斎へ立入ったことは住居侵入となるのでしょうか?

  1. 家に入ることにはAも同意していたので住居侵入にはなりえない。
  2. Bが許しているから住居侵入にはなりえない。
  3. 住居侵入になりえる。
A.

正解 (3)

 刑法130条に規定される住居侵入罪は、一般に、居住する人の「誰を立ち入らせるかの自由」を保護するための規定であると説明されます。そこで、本罪にいう「侵入」とは、居住者の意思に反して住居に立ち入ることを言います。

 では、居住者がA、Bと2人いる場合は誰の意思が基準になるのでしょうか?基本的には、居住者は平等に取り扱われることになりますが、それぞれが専用で使用する領域については各自の意思を基準に考えるべきと考えられています(たとえば、娘の部屋は娘の意思、父親の書斎は父親の意思が基準となります)。
 以上を前提に各肢について検討します。

 
  1.  AがCの立入に同意したのは、娘の部屋および家の共用スペースについてであり、Aの書斎への立入を許可したという事情は認められません。したがって、家への立入りを同意したことで書斎への立入りも同意したことになるという主張は通りません。
  2.  書斎はAの専用領域ですから、Aの不在時は格別、在宅時にはAの意思を基準として同意の有無が決定されます。本問の場合、AがCに立入りを許したという事情はありませんので、Bの許可を理由とする主張も通りません。
  3. たとえ同意を得て住居の一室に入った者であっても、承諾の範囲外の部屋に立入ることは侵入にあたりえます(最判S27.5.2)。したがって、CがAに無断で書斎に立入った行為は住居侵入になりえます。

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