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法律クイズ 2007年12月18日 更新
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AはB旅行代理店のホームページでホテルの部屋の予約をしました。しかし、その後何も連絡がないので、Aは別のホテルを予約し、宿泊しました。ところが、後日、「翌日送信した予約承諾メールの送信記録がメールサーバーに残っているので、キャンセル料を払って下さい」とBから請求を受けました。Aのメールサーバーに受信記録は残っていませんでした。Aはキャンセル料を払わないといけないのでしょうか?
契約は「申込み」とそれに対する「承諾」という意思表示の合致により成立します。本問において「申込み」に該当するのはAによる「予約」の書き込みであり、「承諾」に該当するのはBによる「承諾メール」の送信です。したがって、Bの「承諾」が有効に成立した時点で、AB間のホテル予約の委託契約は有効に成立したと言えます。なお、Bによるホームページへの記載は契約の「誘引」であり、「申込み」ではありません。
民法の規定によれば、隔地者間の意思表示は、原則として「その通知が相手方に到達した時」に効力が生じるものとされています(97条1項:到達主義)。ただ、一般の取引関係(たとえば通信販売でのショッピングなど)では迅速な履行が要求されるため、隔地者間の契約における「承諾」に限っては、例外的に承諾通知を発した時に効力が生じるものとしています(526条1項:発信主義)。もっとも、隔地者間の契約とはいえ、承諾通知が電子メールにより発送される場合には「迅速な履行」を図るという526条1項の趣旨は妥当しません。そこで、『電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律』(以下、電子契約特例法)は、隔地者間の契約において電子承諾通知を発する場合について、民法526条1項の規定は適用を排除し、原則である民法97条1項が適用されることとしました(同法4条)。
以上、本問AB間のやり取りには電子契約特例法が適用され、Bの承諾メールはAに到達した時に効力を生じることになります。したがって、承諾メールをAが受信したという記録がない以上、AB間の予約委託契約は成立しておらず、Aがキャンセル料を支払う必要はありません。
集計期間: 2008年8月24日-8月30日