トップページ > 法律クイズ > 強迫されて購入した不動産、相続後も返還できる?
法律クイズ 2008年1月15日 更新
トラックバック(0件) ブックマーク:
(0)
(0)
(0)
Aは、大親友Yから強迫されてY所有の二束三文の不動産を高額で購入しました。Aは、1年後に死亡し子Bが相続人となりました。Bは、この事実をAの死亡から3年後に知りました。Aは、Yから購入代金を取り戻したいと考えています。それは可能でしょうか。
強迫を受けて売買契約を締結した場合、強迫状態が終わった後から5年間はその契約を取り消すことができます(民法96条1項、126条)。
Aは売買契約を取り消さずに死亡しています。Aの契約を取消できる権利は、子Bが相続することになります(民法896条)。
Bが取消権を取得したのは、AY間の売買契約から1年後です。よって、この時点から、4年間、Bは取消権を行使することができるのが原則です。
もっとも、Bはその後3年間取消権を取得した事実を知らなかったのですから、このようなBに取消権を行使すべきというのは酷だと考えられます。民法166条1項は、「権利を行使することができる時」から期間を算定するとしています。Bが取消権を行使することができるのは、取消権の存在を知ったときといえます。したがって、Bは、Yの強迫の事実を知ったときから4年間、取消権を行使することができます。
Bが売買契約を取り消すと、売買契約ははじめから無かったことになります(121条)。つまり、YはAが支払った購入代金をBに返還しなければならなくなり、Bも不動産をYに返還しなければなりません(不当利得返還義務:民法703条)。
したがって、Bは、売買契約を取り消して不動産を返還すれば、Yに対して購入代金の返還を請求することができます。
集計期間: 2008年5月4日-5月10日
![]() | Amazon成年後見の法律相談 改訂版 |