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法律クイズ  2008年2月 4日 更新

有害な薬を飲ませても相手に効果がなければ罪にならない?

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Q.

 Aは、夫Bの浮気に腹を立て、Bに下痢を引き起こさせようとして、夕食に下剤を混ぜてBに食べさせました。しかし、Bは思いのほか胃腸が強く下痢になりませんでした。Aは罪に問われるでしょうか。

  1. 傷害罪
  2. 暴行罪
  3. 無罪
A.

正解 (2)

 刑法204条は、人の身体を傷害した者を傷害罪として処罰するとしています。傷害とは、人の生理機能を障害することをいいます。人を下痢にさせることは、人の消化機能を障害する行為に該当します。
  Aは、Bに下痢を引き起こさせるために下剤を飲ませました。しかし、Bには、下痢の症状が発生しませんでした。つまり、AはBに傷害を負わせることに失敗したといえます。
  このような場合、Aには、Bに対する傷害未遂罪が成立するようにも思えます。
  しかし、現行刑法には、傷害未遂罪を処罰する規定がありません。したがって、Aには、Bに対する傷害未遂罪は成立しません。
  では、Aは、罪に問われないのでしょうか。
  刑法208条は、暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときに暴行罪として処罰すると規定しています。AがBに対して下剤を飲ませることが、同条の「暴行」に該当すれば、Aは、暴行罪として処罰されることになります。
  同条の「暴行」とは、人の身体に向けられた有形力の行使をいいます。傷害結果を生じさせる具体的危険性のある行為は「暴行」に該当します。AのBに対する下剤を飲ませる行為は、Bの傷害結果を発生させる危険性を有する行為といえますから、「暴行」に該当します。
  したがって、Aには、Bに対する暴行罪が成立することになります。

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