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法律クイズ  2008年11月20日 更新

目隠設置義務が生じるマンションの窓・ベランダはどれ?

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Q.

 彼女は一軒家の部屋をいつも散らかしっぱなしにしており、部屋は徐々にゴミ屋敷化。でも、可憐で清潔なイメージは大事にしたい。
  ところが、近々隣の敷地に6階建てマンションが建つ予定となり、このままでは、部屋の中が丸見えに。自称可憐で清潔なイメージがピーーンチ。
  さっそく法律に詳しい友達に相談すると「部屋を片付ければいいのでは・・・でも、まあ無理ならプライバシーの問題もあるし、マンション業者に目隠設置請求(民法235条1項)をする方法もあるよ」と教えてくれました。
  帰って何とか六法を発掘し、見てみると「境界線から一メートル未満の距離において他人の宅地を見通すことのできる窓又は縁側(ベランダを含む。・・)を設ける者は、目隠しを付けなければならない。」と規定されています。
  そこで、彼女は目隠設置請求を考えていますが、目隠設置義務が生じるマンションの窓・ベランダは以下のうち何個あるでしょうか??

 なお、マンションの窓・ベランダはすべて境界線から1メートル未満の距離にあるとします。

  1. 彼女の家を見通すことができるが、あくまで通風、採光目的で設置された窓
  2. 覗き込めば彼女の家を見通すことの出来る、浴室・便所の押し開き式小窓
  3. 上層階(5・6階)のベランダ
A.

正解 1個(選択肢1「彼女の家を見通すことができるが、あくまで通風、採光目的で設置された窓」のみ目隠設置義務が生じる)

 地裁判決ではありますが、京都地裁判決(昭和42年12月5日)は、観望目的でなく通風、採光目的で設置された窓についても、「窓を設置した目的の如何を問わず、その窓から他人の宅地を観望することが物理的に可能であるような位置、構造を有する窓」が「観望すべき窓」であるとして、目隠設置義務を認めています。
  選択肢1についても、物理的に窓から彼女の家を見通すことができるのですから、目的を問わず、窓に目隠を設置しなければならず、彼女の目隠設置請求は認められることとなります。

 次に、選択肢2の浴室・便所の押し開き式小窓については、東京地裁判決(平成5年3月5日)が、「わざわざ覗き込まない限り原告ら宅地内をみることができない」浴室・便所の押し開き式小窓は「観望すべき窓」にあたらないとして、目隠設置義務を否定しています。

 また、選択肢3の上層階のベランダに関しては、名古屋地裁判決(昭和54年10月15日)が、6階建てマンションのベランダのうち5・6階については、隣家との直線距離が長い(約10メートル)ことなどを理由に、隣家の私生活が観望にさらされることは極めて少ないと判示して、目隠設置義務を否定しています。

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