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法律クイズ  2003年4月 8日 更新

不貞相手に対して、母と息子は慰謝料請求できるか

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Q.

 A男は、妻子ある40すぎのサラリーマン。一人息子は小学校に上がったばかりだ。

 たまたま接待で連れて行かれたスナックのママにA男はベタ惚れ。逢瀬を繰り返しているうちに、その仲は妻の知るところとなり、ついにはA男はママと同棲することとなった。

 妻の怒りの矛先はママに向かった。「妻子がいることは知っていたが、しつこく付き合ってくれと言ってきたのはA男のほうだ!私があんたに、とがめられる筋合いはない」とママはBを相手にしない。

 ついに、妻Bと息子のCはママを相手取って慰謝料請求訴訟を提起した。

 Bは、妻としての権利の侵害、CはA男との共同生活によって受けるはずであった監護、教育、愛情という利益の侵害が理由だ。


 BとCの訴えは認められるだろうか?

  1. 誘惑したのはA男。これでママが慰謝料を払うのは非常識。訴えはすべて認められない。
  2. Bからの慰謝料請求が認められるとしても、Cからの請求までは認められない。
  3. 妻子ある男性と交際すると、家庭を壊し、妻子の利益を侵害することは容易に想像できる。ママが慰謝料を請求されてもやむをえない。
    BとCの請求はすべて認められる。
  4. 妻を捨てるような男と結婚したBにも責任がある。
    Cの請求は認められるが、Bの請求は認められない。
A.

正解 (2)Bからの慰謝料請求が認められるとしても、Cからの請求までは認められない。

 本ケースは、最高裁昭和54年3月30日の判決を素材にしています。同様のケースで最高裁は、妻の慰謝料請求のみを認めました。最高裁は、子の慰謝料請求が認められるためには、父親の監護権などを積極的に阻止するなどの特段の事情が必要であるとしました。

解説

(1)について
 相手に配偶者がいることを知りながら性交渉をもてば、原則として、慰謝料支払義務を負うとするのが最高裁の立場です。どちらが誘惑したかは関係ありません。

[参考条文]

民法第709条 
故意又ハ過失ニ因リテ他人ノ権利ヲ侵害シタル者ハ之ニ因リテ生シタル損害ヲ賠償スル責ニ任ス
第710条
他人ノ身体、自由又ハ名誉ヲ害シタル場合ト財産権ヲ害シタル場合トヲ問ハス前条ノ規定ニ依リテ損害賠償ノ責ニ任スル者ハ財産以外ノ損害ニ対シテモ其賠償ヲ為スコトヲ要

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