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有馬 浩 先生  2004年2月 5日 更新

中小企業の債権回収 (1)

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はじめに

 債権回収について、頭を痛めておられる経営者の方や事務担当の方は多いと思います。大企業と違って中小企業には、回収専門のスタッフを常置できる会社はなかなかありません。そこでこの稿では、中小企業の債権回収について述べたいと思います。実務面の泥臭い内容もありますが、何か一つでもご参考にしていただけましたら幸いです。

債権管理の方法
? 限られた時間と人手で何をどう管理するのか

 債権回収の基本は債権管理です。適正な管理があれば事故もある程度回避できます。また、事故が起こった場合でも債権の明細が明確であれば素早く行動することができます。

 債権管理のための帳票といえば、得意先元帳です。全ての取引内容が網羅され入金状況から売掛金残高、手形残高、総債権残高が一目でわかる優れものです。基本的には得意先元帳で売掛金残高明細の管理を行うべきです。しかし、限られた時間と人手で元帳での管理をしていくには量的な面で限界があります。

 売掛金の残高の管理には請求書を利用します。請求書に前回請求額、それに対する入金額、繰越残高、消費税込みの今回売上高、請求額合計の5項目と、決済条件を明示しておきます。○日締○日払いという条件での取引が多いと思います。締日と支払日の間隔が一月以内である場合、請求どおりの入金があれば、繰越残高は 0 となるはずです。この条件で繰越残高の発生があれば、その原因を得意先元帳で究明しなければなりません。

 締日と支払日の間隔が一月をこえる場合には、継続取引である限り繰越残高は発生します。しかしこの場合、その金額が適正なものなのか元帳での確認が必要です。このように請求書上の繰越残高は、自動的に重要な情報を示しているのです。後は人がその数字をどのように見るか管理していくかの問題です。

 原則として売掛金残高の管理は請求書上で行い、得意先元帳では請求書の繰越残高に関する確認と違算の究明、それと手形の管理を行います。請求書と得意先元帳を使い分ける債権管理法の工夫で相当な省力化となります

 さらに、できるだけ請求締日は月末の契約にしておけば請求書と得意先元帳の整合性が高まり、管理もしやすくなります。(つづく)

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