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香山哲伸 先生  2003年12月16日 更新

離婚にまつわるあれこれ (1)

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 先日、朝日新聞大阪版を読んでおりますと、『大阪 離婚1位』という記事が目にとまりました。それは「おおさか何番?」というコーナーで、いろんなジャンルで大阪が全国で何位か?ということを取り上げたコーナーでした。

 記事ではまず日本全国で離婚が増加していることを指摘しています。ある年に結婚したカップルを100とすると、離婚したのは何組か?という比較を行っていて1970年には9組、80年は18組、90年は21組、2000年には33組となっています。右肩上がりに上昇しているということですね。

 大阪は全国平均よりかなり高く、2000年には37組、02年にはなんと44組となっています。1,000人あたりの離婚件数(離婚率)で大阪が全国1位なんだそうです(2位は沖縄県、3位は北海道、東京は9位)。識者によりますと、大阪は全国から人が集まりやすく、異なった習慣や文化が背景を持つもの同士がぶつかりあうことや、大阪の女性がたくましいことなどが理由として考えられるのではないかということでした。

 また記事では養育費を払わない夫、住宅ローン問題など、離婚にまつわる重要なテーマも取り上げ、離婚にも備えが必要ではないか、という意見を載せていました(2003年11月23日付 朝日新聞大阪版)。

 離婚のための話し合いにおいて、双方あるいは片方が感情的になってしまい冷静な話し合いができない、という場合があります。

 例えば長年連れ添ったパートナーが、他人と不倫状態にあることを知ってしまったら・・・冷静になれ、という方が無理な話です。不安、憎悪、悲しみ、、様々なものが大きく立ちはだかります。

 しかし、協議にせよ、調停にせよ離婚するとなれば、話し合いの場においては、残念ながら最終的にはお金の話になってしまいます。つまり、財産分与慰謝料養育費、それぞれを取り決めたところで話し合いは決着することになります。

 大抵の家庭において、一番大きな財産といえば、不動産ですが高額な住宅ローンを抱えたまま離婚に至った場合にはむずかしい問題があります。

 住宅の時価価値よりもローン残債額が大きいという場合、財産分与で分ける財産が大きくマイナスになってしまうということがあります。財産分与と慰謝料は厳密には別なものだし、慰謝料に相場はないのだからいくら請求しても良い(参考:「慰謝料はいくら請求してもよい」)とはいえ、そもそも相手に支払い能力がなければ実現は困難です。

 相手方が住宅ローンの支払い義務を負うことになったとしても、結果としてそれが大きな負担となってしまい、自己破産するようなことがあれば、相手が有責配偶者で、慰謝料をもらう立場にあったとしても慰謝料どころではなくなってしまいます。当たり前のことですが、テレビ番組や法律相談のモデルケースのようにはなかなかうまくいきません。

 もちろん預貯金や、生命保険の解約金から慰謝料としてあらかじめ取れるだけのものを取って「イチ抜けた状態」で相手とオサラバするという方法も考えられなくはありませんが、そうだとしても小さな子どもがいる場合、養育費はあてにできなくなりますし相手方は負債を抱えることになりますので、慰謝料の額もおのずと低額になりがちです。

 新しい生活をはじめるためにはなんだかんだと、色々お金がかかってしまいます。それでなくても今まで一つだった財布が二つに分れてしまう訳ですから、総じて収入は減ってしまいます。婚姻中の生活レベルを絶対維持したい!と思っても、現実的には困難なことが多のです。不安はあっても冷静な気持ちで現実を直視することが大事なのではないでしょうか。(つづく)

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