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村上 高幸 先生  2004年2月25日 更新

消費者金融の恐ろしさ

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 私は、電車で、新大阪駅近くの事務所まで通勤しています。通勤途上日常業務の影響で無意識の内に、消費者金融の広告が目に止まってしまいます。私鉄にしてもJRにしてもこれらの広告が常時掲載されているようです。テレビCMと同じく、ある広告は若い女性が語りかけるソフトなイメージのものです。

 さて、大阪梅田駅周辺では、これも若い女性が手提げのかごに盛り沢山入った消費者金融のポケットティッシュを配っている光景をよく見かけます。おそらく無料配布でしょうが、私は「タダより怖いものなし」と思い、まずもらうことはありません。使った後で、ポケットティッシュを2倍にして返す必要はないようですが…。

 またインターネットを利用して業務上必要な情報収集することが多い今日この頃ですが、配信される各種メールマガジンにも消費者金融の広告が掲載されており、断りもなく私の生活領域に侵入してきます。

 このように私たちの生活は、24時間、ソフトイメージの消費者金融の広告に囲まれています。抵抗なく、気軽に借りることができる状況が知らぬ間に作られているのです。私たち消費者にあえてカネを借りさせるように仕向けているのです。

 ところで皆さんは、消費者金融の貸出金利についてご存知でしょうか。

 利息制限法では、元本が10万円未満の場合、年利20%、元本が10万円以上100万円未満の場合、年利18%、元本が100万円以上の場合、年利15%と定められています。一方、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(以下「出資法」という。)第5条第2項において「…金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合において、年29.2%(省略)を超える割合による利息の契約をし、又はこれを超える割合による利息を受領したときは、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」と定められています。

 消費者金融は利息制限法に違反し、その多くは出資法の上限である年利29.2%で計算された利息を受領しているのです。現在の銀行普通預金の金利に比してその高金利は明らかです。そしてこの高金利により消費者金融大手は、莫大な収益を上げているのです。この高金利による収益は自己破産等の貸倒れの損失を吸収し、「過剰融資」「過酷な取立て」を引き起こしています。

 江戸時代において為政者は百姓を「生かさず殺さず」支配していました。現在の消費者金融は、消費者を「生かさず殺してもかまわない」なのです。

 「借りたものは返す」「分相応に生活する」これは社会生活の基本であると私は考えています。

 しかしこの社会生活の基本に対する自覚をも麻痺させてしまうものが、消費者金融の宣伝広告ではないでしょうか。

 多重債務に陥るのは、このニッポンに住む限り、他人事ではないのです

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