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相続・遺言  2002年4月 3日 更新

【相続放棄・限定承認】相続したくない場合の問題

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Q.

 親が借金を残して死亡し、債権者に支払えとせまられているのですが、子である私が親の借金を支払わなくてすむ方法はありますか?

A.

 限定承認民法922条以下)、放棄民法938条以下)をすることにより、借金をまぬがれることができます。

 子供は親を相続し、相続人である子は、親に属した一切の権利義務を承継するのが民法でいう相続の建前です。しかし、これでは、あなたが自分の意思に関係なく借金を負うことになり、不合理ですよね。そこで法律は相続放棄・限定承認の制度により、あなたに相続するかしないかの自由をあたえています。

 具体的には、全く相続しない(相続放棄)こともできますし、親の借金については相続財産がある限り支払い、相続財産では不足が生じてもあなたの財産をもっては責任を負わないという条件つきの相続(限定承認)をすることもできます。

 ただし、これらは、いずれもあなたが自己のために相続の開始の事実を知ったときから、3ヶ月以内に家庭裁判所に対して申し出なければなりません(民法915条、書式(限定承認申述書相続放棄申述書参照)。この期間内にこの手続をしないと、単純承認とみなされ借金も承継してしまうので、注意してくださいね。

Q.

 親が家屋等を残して死亡したのですが、先ほどの親の借金と遺産のどちらが多いのかわかりません。このような場合相続したほうがよいのでしょうか?

A.

 限定承認すべきです。

 親の財産と借金とどちらが多いかわからない場合、これを相続すると借金の方が少ない場合はよいですが、多い場合は、親の財産で返せない借金まで負うことになってしまいます。かといって、放棄してしまうと、借金を返しても財産が残る場合に相続できず、損をすることになってしまいます。

 そこで、限定承認をすることができます。これにより、あなたは、相続した財産の範囲内では借金も返済するが、相続したプラスの財産が借金に満たない場合は、あなた自身の財産をもって責任を負わないとすることができます。

 ただし、相続の放棄は一人でも出来ますが、限定承認は相続人全員で行わなければなりません(民法923条)。

Q.

 親の借金が5,000万円だったので、借金を負うのはかなわないと思って放棄したのですが、親の遺産が土地家屋等、意外と多いのが後に分かりました。借金を支払っても遺産が余りそうなので相続放棄を取り消したいのですが、放棄を取り消すことはできるのでしょうか?

A.

 できません。

 相続の放棄、承認は、原則として取り消すことはできません(民法919条)。したがって、あなたのような場合、取り消すことはできません。

Q.

 弟に、相続財産は借金の方が多いと騙されて相続放棄したのですが、実は借金は全くなかったそうです。この場合放棄を取り消すことはできるのでしょうか?

A.

 できます。

 放棄は、原則として取り消せませんが、それが詐欺強迫によってなされた場合は、取り消すことができます。

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