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今どきのお子様をめぐる法律講座  2003年10月 2日 更新

子供が借りたお金を競馬でスッてしまいました

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Q.

 未成年者が行った法律行為を取り消せ、使用した部分についても返さなくてよい場合があることは以前の事例で理解できましたが、その範囲についてお聞きします。
 うちの息子は東京で大学に通っているのですが、仕送りでは足らず勝手にお金を借り、すべて使ってしまったというのです。使い道次第では代わりに払ってやってもいいのですが、遊びに使ったのなら今後のため自分で責任を取らせようと思っています。法律的にはどの範囲まで払わずにすむのでしょうか。

A.

 民法121条但書は、未成年者などの取消しの効果について、「現に利益を受くる限度において償還の義務を負う」と定めています。
 「現に利益を受くる限度」とは現存利益ともいいます。この規定は、未成年者などが取り消したとき負う物や金銭の返還義務について、すべての利益を償還させることは酷なため、費消・滅失毀損した分は差し引いて現存利益の限度で返還すればよいとして、返還者の義務を軽減したものです。
 では、具体的にはどのような範囲で返還することになるのでしょうか。
 意外に思われるかもしれませんが、もし息子さんが生活費や学費に使っていたのでしたらその部分については返さなくてはなりませんが、賭け事、遊興費に使ったのでしたら、返還義務はありません。
 なぜこのようなことになるのでしょうか。それは、生活費や学費はいずれにせよ必要な金銭ですから、借金でいわば立替払いをしたような具合になって、本来自分で賄うべき支出を免れたことになるわけです。つまり、利益が「現存」していることになります。
 ところが、遊興費は元々必要とはいえないものですから、利益は現存しているといえず、返還義務もなくなる、という結論になるわけです。

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