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破産・倒産  2003年4月 2日 更新

改正民事再生法

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平成12年11月21日 成立

この法律のできた背景は?

 長引く不況やリストラを背景に、住宅ローンを抱えたサラリーマンがサラ金から借金をして、自己破産に追い込まれるケースが目立っています。

 自己破産は、債務者が借金を返済できなくなった場合に、債務者の申立によって、債権者に公平な弁済を得させるための手続です。 つまり、債権者がわれ先にと、債務者のもとに押し寄せて早い者勝ちになってしまうという事態を防ぐための手続です。

 こうした自己破産手続によって、債務者はすべての財産を投げ出してお金に換え、債権者への借金の足しにするわけです。

 サラリーマンの場合、住宅ローンが借金の大部分を占めているケースがほとんどです。 住宅ローンを抱えて破産した場合、住宅を手放さなければなりません。

 しかし、これでは、生活の基盤さえも奪われてしまい、本人はもちろん、その家族も含めて路頭に迷わなければならない事態が生じかねません。

 そこで、こうした状況を改善すべく、企業向けの再建手続を定めた民事再生法(平成12年4月1日より施行)の改正という形で、個人事業者やサラリーマンなどの個人向けの再建手続が11月21日、衆議院本会議で全会一致で可決、成立しました。

その概要は?

 個人事業者の場合、債務の総額3,000万円以内を3年間(場合によっては5年)返済すれば残りの債務は免除されます。

 サラリーマンの場合、年収の2年分から最低限度の生活費を除いた額を3年間(場合によっては5年)で返済すれば、残りの債務は免除されます。

 これによって、個人事業者やサラリーマンの経済的再起が容易になりますし、債権者としても破産の場合よりも多くの弁済を受ける余地があります。

 しかし、何といっても、特筆すべきなのは、いずれの場合も、債務の総額から住宅ローン等が除かれ、ローンの弁済期間を最大で10年間延長することができるという点です。

 これにより、住宅を手放さなくて済む可能性が飛躍的に大きくなります。

 但し、そのローンの最終弁済時に、債務者の年齢が70歳を超えていないことが条件です。

 さらに、サラリーマンの場合は、個人事業者の場合と異なり、この手続を利用するのに債権者の同意が要りません(個人事業者の場合は、半数以上の同意が必要)。

 債権者の顔色をうかがわなくても、この手続が利用できるのです。

 してみると、住宅ローンを抱えて行き詰まったサラリーマンにとって、破産手続に比べて、いいことづくめの制度のようにも思えます。

 しかし、課税面では、破産手続より不利な面があります。

 債務者が弁済を免れた部分については、「一時所得」として所得税が課税される可能性があるのです。これは、改正民事再生法の手続をせずに、独力で再建をめざす人との間に、課税上、不公平が生じないようにするためです。

最後に

 たとえ、経済的破綻に追い込まれても、住宅は手放さずに済むということは、単に、経済的な意味だけでなく、精神的にも、家族の絆を維持していく上でも大変大きな意義のあることです。

 それだけに、もう少し早く成立していれば、ずいぶんと多くの方が救われたのではないでしょうか。そう思うと、胸が痛みます。

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