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[裁判員制度] 証拠調べ(6) -被告人質問-

 証拠調べの最後は「被告人質問」です。

 被告人質問は、文字通り被告人に対して質問をすることですが、証人尋問のように宣誓を行うことはありません。また、終始沈黙することも、個々の質問に対して供述を拒否することもできます。また、虚偽の陳述をしても偽証罪には問われません。これは、罪を犯した者が有罪となることを免れるために、自分に都合のよいことを言ったり、都合の悪いことを言わなかったりすることはやむを得ない、という考えからです。したがって、裁判員は被告人が嘘をつく可能性があることを前提として話を聞く必要があります。

 他方で、被告人が自分にとって不利益な事実を認める供述(自白)をしたからといって、それだけで被告人を有罪にすることもできません。
 確かに、被告人があえて自分に不利益な事実を認めているわけですから、その供述は信用できるといえるかもしれません。しかしながら、自白を偏重すると、自白を強要したり、自白獲得以外の捜査が不十分となって、かえって真相の究明が困難になる可能性があります。そこで、憲法や刑事訴訟法は、自白のみによって有罪とできないと定めることによって、そのような弊害を防いでいるのです。

 いよいよ裁判も大詰めです。次回は証拠調べ終了後の手続について説明します。

Q&Aコーナー

Q 共犯者がいる場合にその共犯者に質問をするときは、証人尋問ですか?それとも被告人質問ですか?
A 共犯者も被告人の事件との関係では、被告人ではないので、証人尋問となります。したがって、宣誓をする必要がありますし、偽証罪に問われる可能性もあります。
 ただ、共犯者にとって都合の悪い事実については、証言を拒絶できますし、共犯者もすすんで話したりはしないでしょうから、結果として、被告人だけが犯罪を犯したかのような証言をする可能性があります。その点に注意して聞く必要があると思われます。

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