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[裁判員制度] 論告・求刑、最終弁論、最終陳述

 証拠調べが終わると、検察官は事実と法律の適用について意見を述べます。これを「論告」といいます。

 論告では、検察官が起訴状に記載した裁判を求める事件の要点(公訴事実)がどのような証拠によって認定できるかを述べ、被告人・弁護人の法律上・事実上の主張について証拠を挙げて反論します。
 これに加えて、犯行の動機や手段、被害の程度、被害者や遺族の感情、社会的影響、反省の程度といった情状に関する事実を述べ、最後に「以上諸般の事情を考慮し、相当法条を適用のうえ、被告人を懲役○年に処するを相当と思料する。」というように締めくくられます。検察官が最後に述べる、課せられるべき刑罰の種類と量についての意見を一般に「求刑」とよび、論告とともに行われることから、通常「論告・求刑」とまとめてよばれます。
 ニュースなどで、「○○県で起きた殺人事件で、殺人罪に問われた××被告の論告求刑公判が開かれ、検察側は××被告に無期懲役を求刑しました」などと報じられますが、これは上記の検察官の求刑の部分を取り出したものです。

 これに対して、被告人・弁護人が検察官の論告・求刑に対して意見を述べることを、最終弁論(弁護人の場合)、最終陳述(被告人の場合)といいます。検察官の主張に反論したり、現在の心境が語られたりします。

 以上で審理が終わり、裁判員による評議に移ることになります。

Q&Aコーナー

Q 判決の際に、検察官の求刑を超える刑を科すことはできるのですか?
A 確かに検察官の求刑は刑の重さを決める際の判断材料のひとつですし、現在の裁判では、求刑の7~8割程度で判決が下されることも多いといわれています。
 しかしながら、求刑は検察官の意見にすぎないので、求刑を超える刑を科すことも可能です。実際、過去に求刑を超える判決が出されたことがありますし、裁判員制度が導入されると、そのような判決が増えるのではないでしょうか。
 
Q 検察官が無罪の論告(求刑)をしたというニュースをみましたが、そのようなことも可能なのですか?
A 検察官は公益を代表して刑事訴訟を行っているので、何が何でも有罪の主張をしなければならないというわけではありません。ですので、証拠調べの結果、被告人が罪を犯していないと判断するにいたった場合には、無罪の論告をすることがあります。この場合、「被告人が本件犯行に関与していないことは明らかであるから、無罪の判決を求める」というような論告の締めくくりとなります。
 過去にも、後から真犯人が現れたような事件で、このような論告が行われています。

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