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[裁判員制度] 読者の質問にお答えして(4)

今回も引き続き、読者の皆さんからいただいた質問に回答していきたいと思います。

Q 調査票とはどのような内容なのでしょうか?
A 2008年10月16日に最高裁から調査票が公開されました。それによると、調査票はマークシート方式で、就職禁止事由に当てはまるかどうか、辞退事由に当てはまるかどうか、裁判員になることが特に難しい特定の月があるかどうか、についてマークをしたうえで、詳しい理由について記載する形になっています。
 仕事の都合による特定の月に裁判員になることの辞退については、(1)仕事をほかの人に代わってもらうことが難しい事情と、(2)仕事を離れることになった場合に生じる非常に大きな損害、に分けてそれぞれに当てはまるものをマークするようになっています。
 (1)については、「ほぼ1人、少人数で事業を運営している」「ほぼ毎日のように締め切り、納期、収穫時期、出荷時期などがある」「自分の持つ資格が求められている」「自分の持つ高度な専門性や特殊技能が求められている」などが項目に挙がっており、(2)については、「売り上げ・利益が減る」「顧客、取引先を失う」「業務が停止する」「自分の収入が大幅に減る、または職を失う」などが項目に挙がっています。
 調査票をみる限り、かなり詳細に辞退事由の有無を判断しようとしているように思えます。「この調査票により辞退の希望をされた場合でも、必ず辞退が認められるわけではありません。」と調査票にも書かれているように、辞退の希望を出したところで、必ず認められるわけではありませんが、業務の繁閑による日程の調整については、柔軟に対応してもらえそうです。
Q 裁判員に選ばれた後に、裁判員が被告人または被害者の関係者だったことがわかったときは、どうなるの?事前調査では把握しきれない知り合いとかもいると思うのですが。
A 被告人または被害者の(1)親族、(2)法定代理人等、(3)同居人または被用者である場合には、その事件の裁判員になることはできません。被告人または被害者の単なる知り合いや証人の親族などは含まれていないため、裁判が始まるまで自分が該当するかわからないということはないと思われます。
 しかしながら、被害者または被告人の知り合い等を裁判員とすることが不適切な場合もありえます。そこで、検察官、被告人または弁護人は、裁判員が不公平な裁判をするおそれがある場合には、解任を請求することができます。これに対して、裁判員自身から「公平な裁判ができない」ことを理由に辞任することは、(少なくとも法律上は)できません。ただ、被告人や被害者の古くからの友人である場合などは、裁判員から裁判長に解任するように「お願い」をし、それに基づいてが不公平な裁判をするおそれがあるとして、裁判所が解任するということが実務上はありうるのではないかと思われます。

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