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[裁判員制度] 読者の質問にお答えして(5)

 今回も引き続き、読者の皆さんからいただいた質問に回答していきたいと思います。

Q 裁判員としてひとつの事件にかかわる期間はどれくらいになりますか?
A 審理にかかる日数は、事件によっても変わりますが、期日前整理手続などを活用して、できるだけ時間をかけないように、また連日開廷できるように工夫をするとされています。最高裁は約7割が3日以内、約2割が5日以内に終わり、約1割が5日を超えると見込んでいます。裁判員はすべての期日に出席する必要があるので、出たり出なかったりということはできません。
 1日の裁判は5~6時間程度とされていますので、10時から裁判が始まり、昼食をはさみながら夕方まで、というような形になるのではないかと思われます。海外では、判決が出るまで帰宅できないという制度を採用しているところもありますが、日本ではその日の裁判が終われば帰宅することができます。
 基本的には当初に予定された日数で終わるように裁判所・検察側・弁護側が計画を立てるわけですが、予定通りに進まない場合もありえます。そのようなときは、期間が延長されますが、期間が延長されることで仕事などに重大な支障が生じるような場合には、辞任を申し出ることも可能です。
Q 裁判員がその職務中に事故にあった場合は、補償してもらえるのですか?
A 裁判員は非常勤の裁判所職員として扱われるため、国家公務員の労災の場合と同様の補償を受けることができます。したがって、裁判所から自宅に帰宅する途中で交通事故にあった場合や、(あってはならないことですが)裁判所の中で怪我をしたような場合には、補償を受けることができます。
Q 裁判員が参加するのは第一審のみなので、後から覆されてしまったりするのではないのですか?
A この点について、最高裁判所は、「証言や供述の信用性に関する判断や、間接事実を総合した証明の存否判断の審査では、客観的証拠との明らかな矛盾や事実の見落としなどがない限り、できる限り1審の判断を尊重する。」「量刑不当の問題もよほど不合理であることが明らかな場合を除き、1審判断を尊重する。」といった内容の報告書を公表しています。つまり、後から新しい証拠が出てくるようなことがない限り、原則として裁判員裁判の結論が尊重されるというわけです。
 現在の制度で、控訴審が第一審判決を破棄したのは、全体の15%ほどですが、おそらくこれよりは少なくなるのではないかと思われます。

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