サイト内検索:

幇助犯

 第16回目の今回は、「幇助犯」について説明します。「幇助」とは、「手伝うこと」を意味し、犯罪の実行行為以外の行為によって、正犯に加担することをいいます。例えば、犯行に必要な道具を用意することなどがこれにあたります。

 幇助行為は、物的な援助に限りません。すでに殺人の決意を抱いている人に対して「男は、やるときはやらねばならぬ」と激励するといった精神的な援助でも構いませんし(犯罪を犯す意思のない人を犯罪を犯すように励ますのは教唆犯です)、警備員が警備中に侵入してきた窃盗犯を見ぬふりをして通すといった不作為(行為義務のある者が期待された行為をしないこと)でも構いません。

 もうひとつ、最近話題となっているのは、飲酒運転の幇助行為です。飲酒運転で事故を起こしたときに、同乗者が危険運転致死傷罪や自動車運転致死傷罪の幇助罪に問われることがあります。また、道路交通法には、飲酒運転幇助罪が規定されています。
  2005年5月に仙台で起きた高校生の列に飲酒運転の車が突っ込み、15人が死傷した事件で、仙台地裁は、酒を飲んでいた被告人に自宅までの送迎を頼んだ被告人の先輩(事故時には同乗していなかった)に対して、危険運転致死傷罪の幇助犯の成立は認めなかったものの、飲酒運転幇助罪の成立を認め、罰金25万円の判決を下しています。

 次回は、その他の共犯に関する話題をまとめて説明します。

« 第15回 教唆犯 | 目次 | 第17回 その他共犯に関する話題»

ページトップへ