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殺人罪(2)

 前回は、殺人罪の「人」の部分に着目して説明しました。今回は、殺害行為について説明したいと思います。

 殺害行為については、人の死を引き起こすような危険性を有するものであれば、その方法は問いません。過去の事例では、静脈へ致死量に満たない空気を注射する行為や、反復継続して市販の総合感冒薬と高濃度のアルコールを含有する飲料を飲ませ続ける行為に殺人の実行行為性を認めています。これに対し、殺害のために硫黄を飲ませたケースについては、いくら硫黄を飲んでも人が死ぬ危険性はないとされ、殺害行為には当たらないとされています。
  また、殺害行為は犯人自らの手によって行わなくてもよいとされており、自殺の意味を理解しておらず、被告人の言うことに何でも服従する被害者に対して、首をつる方法を教えて殺害した事例や、厳寒の深夜に衰弱している被害者を堤防上に連れ出し、上衣、ズボンを脱がせた上で、周りを取り囲み、「この野郎、いつまでふざけてるんだ、飛び込める根性あるか。」などと脅して、被害者を堤防から川に飛び込ませた事例について、殺人罪の成立を認めています。

 次回は、傷害致死罪について説明したいと思います。

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