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パケ死に対する携帯会社の責任とは?

 携帯とパソコンを接続し、携帯をモデム代わりに使ってパソコンでサイト閲覧する「アクセスインターネット」。
これがパケット料金定額サービスの対象外であることは前回話したとおりですが、その事実を知らずにインターネットを利用して、予想外のパケット通信料(パケ死)が発生するケースも少なくありません。
こうしたパケ死を防ぐには、利用者側が注意するしかないのでしょうか?

 
アクセスインターネットにより、1週間ほどの間に20万6571円のパケット料金が発生したケースで、利用者が「予測できる料金は普通1万円程度だから、これを超える19万円6571円については返還してくれ」と携帯会社を訴えた事案があります(平成24年1月12日京都地裁判決)。

 ここで原告(利用者)は、

  1. 想定外の高額請求を導くパケット料金条項は、消費者に一方的な不利益を与える(消費者契約法10条)、公序良俗に反する(民法90条)
  2. アクセスインターネットが高額請求につながるおそれがあることについて被告(携帯会社)の説明が不十分だった
  3. 使用料が利用者の意に反して高額になった場合には、利用者への通知等、さらなる料金増大を防ぐための措置を講じる義務があった

などと主張しました。

 これに対し京都地裁は、次のように判断しました。

  1. 料金増加にあたっては、利用者もその分携帯会社からサービス提供を受けているのだから、利用者が一方的に不利益を被るとは言えないし、サービス量によって料金が上がる仕組みは一般的で合理的である
  2. アクセスインターネットについて口頭での説明はなくとも、パンフレット等利用者の目に付くもので通知しているため不十分とはいえない
  3. 本件では、被告が原告に料金が高額になっていると通知したのは10万円を超えてからだが、ほとんどの利用者は、パケット定額料金の10倍以上の料金を支払ってまでサービスを受ける気などないのだから、5万円を超えた時点で通知して注意喚起をする義務があった

 以上の理由に原告の確認不足等の過失を相殺したうえで、被告に料金の一部(10万7138円)返還を命じました。

 この裁判により「利用料が高額になった場合には事業者側に通知義務がある」と認定されたものの、利用者側が数万円のパケット料金を請求されるおそれは依然としてあります(上記の裁判でも、原告は結局のところ10万円近くを失っていますし)。
面倒ですが、いつもと違う携帯の使い方をする際は、パンフレット等で逐一確認する方が良さそうです。

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