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メール・着歴の閲覧

 通話や着信履歴、メールのやり取り、サイト履歴やアプリにあらわれる趣味・嗜好など、携帯電話にはその持ち主のプライバシーが詰まっています。
それだけに、相手の行動等を把握しようと携帯の内容を盗み見る人がいますが、見られる側はあまり気持ちの良いものではありません。

 こうした問題でまず気になるのは、「法的には見ていいの?」ということ。

 犯罪かどうかという点からいえば、基本的に、純粋な閲覧行為は罪になりません

 情報を盗んだのだから窃盗罪(刑法235条)ではないかと言いたいところですが、窃盗罪が盗むことを禁じているのは、原則、かたちある「財物」です。
かたちのない情報はこの「財物」にあたらないため、これを盗んでも窃盗罪は成立しないというわけです。

 では、携帯にロックがかかっているのにわざわざロックを解除して閲覧したなら、不正にIDやパスワードを使った違法があると言えないでしょうか。
確かに、こうした行為は不正アクセス禁止法3条が禁じていますが、当条文が使えるのは「電気通信回線」つまり、ネットワークを通じたアクセスの場合だけです。
携帯のロック解除はネットに繋ぐ必要がなく、端末内だけで行えますので、この条件からも外れます。

 ただし、上記の話は、持ち主が携帯を使っていない数分のあいだ携帯を閲覧した場合を想定したものです。

 これより一歩踏み込んで、浮気の証拠メールを自分の携帯に転送するなど、相手の携帯を「使用」したときは、使用窃盗の問題が生じてきます。
(使用窃盗:他人の物を一時的に使用するつもりで持ち出すこと。自分の物にする気(不法領得の意思)がないので不可罰)

 こちらもほんの数分ならば、持ち主の権利(占有権)を侵さない程度なので罪に問われることはまずないでしょうが、あまりにも長時間持ち主から携帯を奪うような状態をつくると、持ち主の占有を侵害しますので「不法領得の意思あり」とされてしまい、窃盗罪に問われる可能性もあります。
使用窃盗と窃盗の線引きとなる時間の目安はいまだ示されていませんが、分単位ではなく時間単位になると窃盗に傾く危険が高いと考えておきましょう。

 次回は、携帯閲覧に対する民事上の対応と、携帯会社から情報提供を受けられるかについて説明します。

credit:Ed Yourdon via photopin cc

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