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携帯ゲームとお金 ~コンプリートガチャとRMT~

 前回は、主にRMT(「Real Money Trading」:ゲーム内のアイテム・通貨などをゲーム運営者以外の第三者から現金で購入すること)に付随して起こる問題を取り上げました。
今回は、RMT自体が抱える問題についてみていくことにしましょう。

 皆さんは数か月前話題となった「コンプリートガチャ」を覚えていますか?
携帯ゲーム内で1回数百円支払ってガチャを回すと、よりゲームを面白く遊べるような希少なカード等がもらえ、それを指定の種類揃えることで、さらに貴重なカード等がもらえるという仕組みでしたね。
入手したカード等はユーザー同士が連絡を取り合い交換できるため、このやり取りにお金が絡めばたちまちRMT問題になるのです(ちなみに、ゲーム運営会社はRMTを規約で禁止しています)。

 この場合のRMTとパチンコは、下記の特徴から類似の関係にあると指摘されていました。
「P:」がパチンコの特徴、「G:」がガチャに関するRMTの特徴です。

     
  1. 希少な「当たり」があること
    P:大当たり
    G:希少アイテムの当たり
  2. 換金できること
    P:店舗外の換金所で商品の一部を交換可能
    G:売買の専門サイトやオークションでアイテム等を高額売買

 換金への期待から当たりを狙って大金をつぎ込むユーザーが存在する状態はどちらも同じなのに、パチンコは風俗営業法の規制を受け、遊技台についても細かい定めがある一方で、ガチャに対してはほとんど規制がなく、24時間運営されていましたし、当たりの確立も運営会社の自由に委ねられていました。

 極端な話になりますが、ここでガチャの運営会社が「当たりは実はゼロ」という設定にしていたならば、当たらないものにお金をかけさせるわけですから、詐欺罪(刑法246条)になります。
また、ガチャがもっぱらRMTのために使われるような事態に陥れば、希少カード等が当たるか当たらないかという偶然の要素が現金の流れを左右することになり、賭博罪(刑法185条)に該当するおそれも出てきます。

 ご存知のように、コンプリートガチャにはこの他にも景品表示法上の違反があったため、2012年7月1日以降は罰則のある措置命令の対象となることが決定され、現在では取扱いが停止されています。
(景品表示法は、事前に何が出るかわからないくじの形で購入し、特定のカードや絵を揃えることで景品(物やサービス)を提供する商法を、射幸心をあおる「カード合わせ」として禁じていました。コンプリートガチャはこの「カード合わせ」にあたると認定されたのです)

 コンプリートガチャはなくなりましたが、上記の特徴を持つような、RMTの対象となり得る商品はこれからも提供される可能性があります。
ゲームにのめり込むあまり、こうした商法に百万単位のお金をつぎ込む人もいるようですから、ユーザー側も利用すべきサービスかどうかを自分で判断し、見極める目を持つ必要がありそうです。

credit:Smartphone as Child Toy / IntelFreePress

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