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抱き合わせ販売2~携帯電話契約と抱き合わせ販売~

 前回、ある商品を売る際に、別の商品も無理矢理セットにして不当に売る手法を「抱き合わせ販売」というと説明しました。

 具体的には、どんなケースが抱き合わせ販売とみなされるのでしょうか?

 過去に抱き合わせ販売として取締り対象となったのは、人気ゲームソフトに不人気のゲームソフトをセットにして販売した事業者や(審判審平成4年2月28日決定)、エレベーター部品と取り換え工事をセットで販売した事業者(大阪高裁平成5年7月30日判決)などです。

 これら抱き合わせ販売の特徴は、「セットでしか売らないこと」。
消費者にセット購入の道しか与えない状態だからこそ、「顧客の選択の自由を侵害し、メーカー各社の自由競争を阻害する」といえるのであって、消費者がセットにされた商品のそれぞれを単品で購入できる状態であれば、消費者は買い方を自由に選べるので不当な販売方法とはいえず、抱き合わせ販売ともみなされません。

 また、セットにされた商品を組み合わせることで別の特徴を持つ1つの商品になる場合も、抱き合わせ販売ではありません。
 たとえば、歯ブラシと歯磨き粉、万年筆とカートリッジのように、組み合わせることで内容・機能が実質的に変更されるものや、技術面からいって組み合わせることが必要不可欠とされているものは、セット販売が当然とも考えられるため、許されます。

 このほか、レンタカー貸与と自動車保険への強制加入のように、両商品・サービス間に密接な補完関係がある場合も抱き合わせ販売にはなりません。

 では、携帯電話の販売会社がよく使う「オプションサービス等をあわせて購入すれば、携帯電話の本体価格を値引きする」という販売方法は、抱き合わせ販売になるのでしょうか?

 一般に携帯会社が同時購入を勧めているのは、一定の料金プランやデジタルフォトフレームなどで、ほとんどが携帯使用に必須とはいえないものです。
少々値は変わっても、これらを外した状態で購入できるようであれば、顧客に選択の余地があるため抱き合わせ販売ではありません。

 しかし、店側が「この携帯はこのセットでしか売れない」と説明するなど、指定のオプションを付けなければ販売しないという姿勢であれば、これは抱き合わせ販売になります。
 携帯会社は「自分たちから抱き合わせ販売を指示することはない」と強調していますが、店舗によってはいまだ抱き合わせ販売の疑いが残るような販売方法をとる所もあるようです。

 不要なオプションがセットにされていると感じたら、そんなものかと諦めずにはっきり断りましょう。

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