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「知らなきゃ損する!面白法律講座」第363号

                      http://www.hou-nattoku.com/
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     □□   知らなきゃ損する!面白法律講座   □□

            週2回発行(月・木曜日)


2007年 9月18日                         第363号
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 発行部数: 24,403部(まぐまぐ 17,733部、melma! 6,509部、Yahoo! 161部)
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■ 目 次
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  □ 法律クイズ 第37回
    「名刺の裏に手書きで作成した領収書は有効?」
    http://www.hou-nattoku.com/quiz/0065.php

  □ なっとく! 法律相談 第353回
    「訴訟の提起について」
    http://www.hou-nattoku.com/consult/631.php

  □ 離婚法律コラム「離婚の前に決めること(第2版)」第19回
    「子との面接交渉(2)」
    http://www.hou-nattoku.com/special/rikon/19.php


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■ 法律クイズ 第37回
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 「名刺の裏に手書きで作成した領収書は有効?」

 □問題□

  Aさんは、訪問販売員から30万円の浄水機を購入し、その場で代金を支払
 いましたが、その販売員は領収書を忘れたので、名刺の裏に代金30万円を
 受け取った旨を手書きしてAさんに渡しました。その後、その販売員は売上
 代金を持ち逃げしてしまい、浄水機販売会社から「正式の領収書でなけれ
 ば支払は認められないので、代金30万円を支払って下さい」と催促されま
 した。この場合、Aさんは改めて30万円を支払わなければならないでしょう
 か?

 1.支払わなければならない
 2.支払う必要はない


 回答は、法納得どっとこむ
 http://www.hou-nattoku.com/quiz/0065.php
 を見よう。



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■ なっとく!法律相談 第353回
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 「訴訟の提起について」
 

 □相談□

  話せば長い話になってしまうのですが、訴訟を提起したいと考え、ある
 弁護士に相談に行ったところ、「勝訴の可能性は1パーセントである」と
 いわれてしまいました。何とか、勝訴に導いてくれる弁護士を探したいの
 ですが、どうしたらいいのか、見当もつきません。
  証人はいるのですが、今ところ、その証人は事実と反したことをいって
 います。実際の裁判でないと本当のことを話してくれそうにありません。
 嘘を言って、そういう事実はないといっています。他に証拠はありません。
  短絡的な文章になってしまいましたが、どうかご教示のほどよろしくお
 願いいたします。

                            (30代:男性)


 □回答□

  民事訴訟においては、訴えを提起し、自分の主張が正しいと証明する責
 任(主張立証責任といいます)は、原則として当事者に委ねられています。
  裁判所は、当事者の提出した証拠によって原告の請求が理由のあるもの
 かどうかを受動的に判断するという建前なので、勝訴したいと願う当事者
 は自ら積極的に訴訟追行をしなければなりません。
  もちろん、公平で充実した審理を実現するため、裁判所がアドバイスの
 ような行為(「積極的釈明」といいます。民事訴訟法149条参照)をするこ
 とはあります。しかし、そのような義務が一般的に裁判所に課されている
 わけではないので、当てにすることはできません。

  そこで、当事者としては、裁判所が「この者の主張が正しい」との心証
 を抱いてくれるような証拠を提出しなければなりません。
  しかし、それは「この人は嘘を言っていない」というような、漠然とし
 た好印象を抱かせるだけでは足りないのです。
  特に原告は、訴えを退ければ足りる被告と異なり、相手に請求を求めて
 いく立場にあるので、「このような事実が揃えば法律上○○と認められる」
 という事実(要件事実・主要事実といいます)をもれなく主張立証しなけ
 ればなりません。

  たとえば貸金請求訴訟で勝訴しようとすれば、請求の原因として、(1)
 金銭の授受 (2)返還の約束 (3)返還時期の合意 (4)返還時期が過
 ぎたこと の全てを証明しなければなりません。そのどれについて裁判所
 が疑いを持っても、請求は棄却されてしまいます。これらが認められたう
 えで、被告が「借りたのは事実だが、すでに返した」などと防御の主張を
 していくことになります。
  俗に「借用証書があると強い」といわれるのは、借用証書には(2)(3)
 の事実が記載されているのが通常で、しかも契約の内容に合意があったこ
 とが債務者の署名押捺で推定されるからです。
  借用証書を紛失した場合や口頭で貸し借りの約束をした場合には、これ
 らを一から証明しなければなりません。そのために証人を探すのですが、
 たとえ証人が見つかった場合でも、証人には出頭し宣誓し真実を語る義務
 があるものの(民事訴訟法190条など)、証人が誠実に証言してくれるとは
 限らないのが現実だからです。

  あなたが相談した弁護士が「勝訴の可能性は1パーセントしかない」と言っ
 たのは、確保できている証人の証言だけでは主要事実の証明が極めて困難
 だからだと推測します。
  裁判所は、証拠調べの結果だけではなく、「弁論の全趣旨」をもしん酌
 して(民事訴訟法247条)自由な心証により判断を下すことになっています。
  しかし、請求の原因さえ証明ができないのでは、たとえどんな弁護士が
 訴訟代理人になったとしても、訴訟上きわめて不利な立場に立つと言わざ
 るを得ません。

 ※編集部注
 民事訴訟法上、訴訟行為の主体は「裁判所」「裁判長」「陪席裁判官」な
 ど特別して規定されていますが、理解しやすいよう、回答文には一律に
 「裁判所」と記載しています。


  [関連情報]
  ・民事訴訟の証人として証言させるには?
   http://www.hou-nattoku.com/consult/437.php


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■ コラム「離婚の前に決めること(第2版)」 第19回(全21回)
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 「子との面接交渉(2)」



  前回は、面接交渉の制度について簡単にご説明しました。今回は、面接
 交渉にあたっての、注意すべき点についてご紹介します。

 注意すべき点は、以下のものが考えられます。


 (1)子の気持ちを聞く。

    夫婦間の問題であるとして、子の意向をまったく聞こうとしない場合
   がありますが、特に10歳程度になっている場合は、本人の意向を重視す
   るようにして下さい。


 (2)面接交渉の回数が多くならないようにする。

    面接交渉の回数が多いと、お互いの都合で先延ばしになることになり、
   結局は約束があって無い様なものになってしまう可能性が高くなりま
   す。2週間や月に1回程度で、「そのつど協議して日程を決める」とす
   ることが一般的です。


 (3)取り決めが細かくならないようにする。

    会う日付や時間を細かく特定する場合も、(2)と同様になる可能性
   があります。


 (4)まったく会わせないことは避ける。

    子どもの権利条約でも定められている通り、大人の事情で子どもが親
   に会えないことは、子の福祉のため、出来る限り避けるべきと考えら
   れます。


 (5)親権者に内緒で会わない。

    親権者に内緒で子に会う場合、子も会いたがっている可能性は高く、
   喜ぶと思われます。しかし、それを親権者に伝えてはならないと口封
   じされることから、子の性格によっては、精神的負担が大きくなり、
   事件に繋がることもあります。


  今回で、6つのポイントの解説はすべて終わりです。
  次回は、離婚の交渉をするにあたって、すでに配偶者から暴力を受けて
 いることがありますので、その対処法について解説します。ドメスティッ
 クバイオレンス(DV)といって、このところ相談が急増しています

         執筆: 行政書士 夛治川 満之
             http://tajikawa.hp.infoseek.co.jp/
         ※ このコラムの内容で損害が生じても責任を負いません
         ※ このコラムは平成19年4月に執筆されたものです。




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