サイト内検索:

「知らなきゃ損する!面白法律講座」第120号

                      http://www.hou-nattoku.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



     □□   知らなきゃ損する!面白法律講座   □□


2003. 3. 4                           第120号
───────────────────────────────────
 発行部数:12,175部(まぐまぐ 9,976部、melma!2,199部) 毎週火曜日配信
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 目 次
───────────────────────────────────

  □ なっとく! 法律相談 第108回
     ~ 不倫罪で訴えられる? ~

  □ 士(サムライ)業の仕事と活躍 第40回
     ~ 貸し渋り・貸し剥がしに備えるために ~

  □ なっとく! ランキング

  □ 今週の「法、納得!どっとこむ」

  □ 編集後記

  *今回は、法律クイズをお休みさせていただきました。

=[PR]=================================================================

 ■法律事務所■特許事務所■司法書士事務所■税理・会計事務所
 就職のことなら、http://www.lifr21.com/ をご覧ください。

 ☆☆☆☆☆ 研修情報、求人情報掲載中です!  ☆☆☆☆☆☆

============================================リーガルフロンティア21 ==
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ なっとく!法律相談
───────────────────────────────────

      第108回 「不倫罪で訴えられる?」

 □相談□

  ある男性に結婚を前提に交際をしたいと申し込まれ、私
 の両親にも挨拶をし同棲生活を半年間していました。とこ
 ろが、既婚者であることを知り、彼と会うことをやめまし
 た。
  しかし、彼は奥さんと離婚し、一緒になりたい、といっ
 てきます。奥さんが私に、「不倫罪で訴える」といって来
 ました。既婚者と知ってから会ってもいませんし離婚の催
 促もしていません。不倫罪で訴えられるのでしょうか?

                     (30代:女性) 

 □回答□

  あなたが、不倫罪で訴えられることはありません。日本
 には不倫を罪として処罰する法律がないからです。アラブ
 諸国や韓国、台湾には、そうした法律が存在しています。

  実は、戦前の日本にも、不倫を処罰する法律がありまし
 た。姦通罪(旧刑法183条)という刑法の規定です。夫の
 ある女性が夫以外の男性と不倫すると、その女性と相手の
 男性が、夫の告訴により起訴されます。2年以下の懲役が
 科されました。
  その逆に、男性が不倫をしても、前述の場合を除き、処
 罰されないという不平等なものでした。そのため、法の下
 の平等と、両性の本質的平等を宣言する日本国憲法(14条、
 24条)にはそぐわないとして、1947年(昭和22年)に刑法
 から削除されました。

  なお、不倫罪として訴えられることがないとしても、不
 法行為として(民法709条、710条)民事上の責任を追及さ
 れる可能性はあります。慰謝料を請求される可能性がある
 ということです。相手に配偶者がいることを不注意なく知
 らず、不倫関係をもっていたのなら、慰謝料請求に必要な
 過失がなく、請求は否定されるでしょう。
  なお、あなたの過失は相手が立証する必要があります。


 ☆☆ ホームページにも相談を掲載しています ☆☆

  今週は、ビデオに録画された遺言は有効かについてです。

     http://www.hou-nattoku.com/


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 士(サムライ)業の仕事と活躍
───────────────────────────────────

  第40回 「貸し渋り・貸し剥がしに備えるために」

   資金調達支援アドバイザー/ビジネスコンサルタント
                      東川 仁 氏

  最近、資金調達支援のコンサルティングをしていますと、
 「毎年決まって借りていた季節資金を、この前銀行に申し
 込んだら、今回は貸してくれなかった。」だとか、「銀行
 から、貸出金の金利を上げてくださいと要請があったが、
 断ると、全額返済してください。と、強硬に言われた。」
 だとか、「新規借り入れを申し込んだら、『一旦、全額返
 済してください。その後に新規貸出金の申し込み手続きを
 行います。』と、言われたので何とかお金をかき集めて今
 までの貸出金を返済したら、その後、融資を実行してもら
 えなかった。」といった、「貸し渋り」や「貸し剥がし」
 に関わるご相談がかなり増えてきているのを実感します。

  お話を伺った中には、「それは、貸し渋りをうけても仕
 方がないなあ。」という先もあれば、「なぜ、そこまでひ
 どい仕打ちをするのだろうか。」と感じるような理不尽な
 扱いを受けているケースもあります。

  ただ、それらの方々に共通して感じられるのは、全体的
 に「金融機関とのつきあい方をうまくされていないな。」
 ということでした。
  ちょっとしたコツを知っているだけで、「貸し渋り」を
 回避できたり、「貸し剥がし」に遭わずに済んだりするこ
 とが出来るのに、それを知らないが故に、そのような扱い
 を受けてしまうことがかなりあるように思います。
  そんな目に遭わない為にも、この場を借りまして、皆様
 に「金融機関との交渉のコツ」をお伝えしていこうと思い
 ます。

 1.今の金融機関は昔の金融機関とは違う!

  金融機関は最近、積極的な店舗統合やリストラによる人
 員削減を行ってきました。それにより、貸付係が担当する
 一人当たりの顧客数が増加しました。その上、以前なら係
 長・課長・副支店長・支店長と貸付業務に関わる上司が何
 人もいましたが、今では、課長・支店長のみといったよう
 に少人数で貸付先を担当するようになっています。

  それだけでなく、今まで行っていなかった、取引先の信
 用格付作業、定期的に行う格付けの見直し作業、1年に2回
 程度行う自己査定等の膨大な事務作業がが加わってきまし
 た。
  また、この不況の進展で不良債権も増加しているため、
 その処理というややこしくかつ時間のかかる作業も大幅に
 増加しています。
  したがって、取引先に対する業務を合理化する必要に迫
 られ、余計な時間をとられない事務作業をたんたんとこな
 していくというスタンスに変わってきました。
  また、以前は積極的に行っていた取引先の経営状況の把
 握や資金繰りに対する目配りの余裕はまったくと言っても
 よいぐらいなくなってまいりました。一人の窓口担当者が
 お客様の全てのニーズにお答えすることは、ほぼ不可能な
 状態となっています。
  貸付担当者と言葉を交わすことも次第になくなり、お互
 いなかなか顔も覚えられず人間関係も希薄になっています。
  その結果、金融機関側のお客様情報も不足しますので、
 新たに融資を行うときの判断を、決算書や担保力に頼らざ
 るを得ない状況となっているのです。
  そして、それは、マニュアル的な融資しか行えない貸付
 係やお客様への気配りがない説明の十分行えない貸付係が
 増える要因となっています。

  このように以前とは全く変わってしまった、貸付係をと
 りまく環境を認識していただいた上で、気配りをしてもら
 えるような金融機関との関係を構築し保持し続ける必要が
 あると思われます。
  言い換えれば、今まで金融機関が積極的に収集しようと
 していた企業の情報を今後は企業が積極的に金融機関に知っ
 てもらうためにアピールする必要があるということです。
 そうでないと企業の決算書の情報や担保力以外にある付加
 価値的な強みを考慮してもらうことができないからです。
  金融機関と距離が出来てきたなと思われるときにこそ、
 自社の強みや状況等、貸付担当者に伝え(このときは必ず
 口頭と同時に文書で伝えるようにしてください。口頭のみ
 だと、絶対忘れられてしまいますから)、理解してもらう
 ことが重要だと思います。
  ちなみに、今までなら本部(融資部や審査部)を説得す
 るための資料も支店の貸付係が作ってくれていましたが
 (私はそれこそ山のように作ってきました)、これまでお
 話したとおり、貸付係にその時間的余裕も物理的余裕もな
 くなってしまった為、経営者が今までと同じような姿勢な
 ら融資を行ってもらえない可能性は大きいと思います。


 次回「2.なぜ、『貸し渋り』や『貸し剥がし』を行わな
 ければいけないのか」に続く。


+-------------------------------------------------------+
  ここに掲載された士業の先生方に対するご質問・ご相談、
 仕事の依頼については、リーガルセキュリティ倶楽部事務
 局までご連絡ください。先生方をご紹介いたします。

 ご依頼はこちらへお願いします。→info@hou-nattoku.com
+-------------------------------------------------------+

=[PR]=================================================================
 「資金調達支援セミナー ~銀行の返済額を減らす為の交渉ノウハウ~」
 まじめにやっていても、銀行の返済が多く苦しんでいられる方達のために、
 返済額減額交渉のノウハウをお伝えいたします。
 ■開催日時:2003年3月13日(木) ■開催時間:18時30分受付 19時開始
 → http://www.geocities.co.jp/WallStreet/2728/0313seminer.html
======================================================hou-nattoku.com=

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ なっとく!ランキング
───────────────────────────────────

  ホームページ「法、納得!どっとこむ」でアクセスの多
 かった記事をご紹介します。   (03/02/23~03/03/01)

 第1位 有給休暇はいつから取れるのですか?
                  (職場でのトラブル)
     http://www.hou-nattoku.com/shokuba/kyuka1.php

 第2位 NHKの受信料、払わなければならない?
     http://www.hou-nattoku.com/consult/143.php

 第4位 うっかりして運転免許証を紛失!(事故一般)
     http://www.hou-nattoku.com/accident/menkyo.php

 第4位 ビデオで遺言できる?
     http://www.hou-nattoku.com/consult/179.php

 第5位 親権
     http://www.hou-nattoku.com/manwoman/divorce2.php


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 今週の「法、納得!どっとこむ」
───────────────────────────────────

 「男と女の法律講座」修了試験を開催しています。
  
 レッツゴー>> http://www.hou-nattoku.com/cgi-bin/quiz/tqindex.cgi
 
  合格者には、修了証を授与!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 編集後記
───────────────────────────────────

  政府が省庁への申請などの行政手続きを2005年までにオ
 ンライン化する方針を発表しました。パソコンに通じたみ
 なさんには、朗報。時間にとらわれず、しかも手数料は窓
 口より3割も安くなるようです。すでに特許の申請などは
 ネットで可能になっています。

  申請や届出がネットでできるようになった次の段階は、
 証明書などの公文書がネットで取り出せるようになること
 しょうか。住民票が自宅のプリンターから出てきたら、便
 利ですよね。

  とはいっても、紙の公文書の提出を求められる時代は、
 いずれ終わるでしょう。自宅のパソコンに接続された機器
 に、指を乗せれば、役所のコンピュータが本人であること
 を認証する。やりたいことに応じて、省庁のデータベース
 から情報を取得し、申請先に回線を通じて送って手続きは
 完了する。身近な例でいうと、面倒なパスポートの申請手
 続きが家を出ずに完了するわけです。これは私の想像です。
 しかし、すでにIDカードを使った個人認証、申請システム
 は公共事業の入札などの分野では運用がはじまりつつあり、
 ファンタジーのレベルの話ではありません。

  便利になるなぁ、生きにくくなるなぁ、両方の声が聞こ
 えてきそうです。(ま)

+-------------------------------------------------------+
※このメールマガジンはNPO法人への賛助会費と広告費に
 支えられています。
 賛助会員のご入会をお待ちしております(法律相談可)
  → http://www.hou-nattoku.com/asp/
+-------------------------------------------------------+

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行元:NPO法人リーガルセキュリティ倶楽部
監 修:弁護士 密 克行、弁護士 浅井 健太、弁護士 片岡 全樹
───────────────────────────────────
法律相談の応募: http://www.hou-nattoku.com/index2.html
登 録 ・ 解 除: http://www.hou-nattoku.com/magazine.htm
バックナンバー: http://www.hou-nattoku.com/mailmag/index.htm
ご意見・ご感想: http://www.hou-nattoku.com/opinion.html
その他お問合せ: staff@hou-nattoku.com(メール)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

        

 

ページトップへ