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「知らなきゃ損する!面白法律講座」第195号

                      http://www.hou-nattoku.com/
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     □□   知らなきゃ損する!面白法律講座   □□


2004. 9. 7                           第195号
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 発行部数:15,955部(まぐまぐ 13,985部、melma! 1,929部、Macky! 41部)
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 当メルマガを発行しているNPO法人リーガルセキュリティ倶楽部では、
 登録している各種専門家が、あなたの相談を法律的に検討し、その解決の
 糸口を提供します。専門家に依頼した場合の費用についても相談できます。
       https://www.hou-nattoku.com/asp/index2.html

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■ 目 次
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  □ なっとく! 法律相談 第183回
    「台風の影響で車に傷がついたけど、これって誰の責任?」
    http://www.hou-nattoku.com/frameset.php?page=/consult/331.php

  □ 法、納得!どっとこむ 新着情報

  □ 【法人向け】CSRとコンプライアンス
       ~“当世”リーガルリスクマネジメント事情~ 第2回
    http://www.hou-nattoku.com/frameset.php?page=/special/csr/02.php

  □ なっとく! ランキング

  □ 編集後記 「台風お見舞い」



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■ なっとく!法律相談 第183回
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  「台風の影響で車に傷がついたけど、これって誰の責任?」

 □相談□

  8月30日の台風で、当マンションの屋根の張り板が吹き飛ばさ
 れ、マンションの住民の車にキズがついてしまいました。
  車の所有者から修理代を請求されています。われわれ管理組合
 に、修理代支払い義務があるのでしょうか?
                        (60代:男性)

 □回答□

  今年は台風の「当たり年」とかで、時節柄、同様の相談が多く
 寄せられています。損害を与えた方、受けた方で立場は変わりま
 すが、紛争処理の一助にしていただければと思います。

  車の所有者は、「土地工作物の占有者、所有者の責任」(民法
 717条)を根拠として、不法行為による損害賠償責任を追及して
 いるのだと思われます。
  同条は、「土地の工作物の設置または保存に瑕疵あるに因(よ)
 りて」他人に損害が発生したときは、その工作物の占有者は被害
 者に損害を賠償しなければならない、と定めています。
  そして、占有者が損害の発生を防止するに必要な注意をしてい
 たときも、所有者が代わって賠償責任を負わなければならない
 (同条ただし書き)、とされています。所有者にとっては大変重
 い責任です。

  「土地工作物」とは、建物、家屋や塀、看板など、不動産やそ
 れに付着しているものをいいます。したがって、屋根の張り板、
 瓦なども土地工作物の一部です。
  もし、屋根が老朽化していたり、張り板が剥がれかけていたの
 にもかかわらず、それを放置していた、というような事情が認め
 られれば、「設置または保存」に瑕疵があったといえ、管理組合
 にも責任が発生する可能性があります。
  しかし、屋根は通常有すべき安全性があったのに、台風、竜巻
 のように予期できない強大な自然力が働いて吹き飛ばされたよう
 な場合には、占有者であれ所有者であれ、責任を負う義務はない
 といえるでしょう。
  他方、原因が台風であれば全て免責されるとも言えないのです。
 その当事者において過去にも台風の経験があり、予想される程度
 の強風に対して屋根に補強を施すなど、充分な備えを施さなかっ
 た場合には、予期できる危険に対して充分な防止措置をとらなかっ
 たとして、損害賠償義務を負うことがあります。

  また、「危険が予期できたか、予期された危険にできるだけの
 対応をしたか」という問題は、被害者にも無関係ではありません。
  台風の影響による被害発生の危険性が高いことが充分予測でき
 たのに、無防備な状態で自動車等を放置していたような過失が認
 められたときは、過失相殺により損害賠償額が減額されることが
 あります。
  本件においては、台風時における具体的な状況などが明らかで
 はないので一概に結論を出せませんが、参考になさっていただき
 たいと思います。


 [関連情報]
  ・マンションの上階からの水漏れ。誰に賠償請求できる?
                         (なっとく法律相談)
   http://www.hou-nattoku.com/frameset.php?page=/consult/157.php

  ・保証書がなくても無償修理してもらえる? (なっとく法律相談)
   http://www.hou-nattoku.com/frameset.php?page=/consult/88.php



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■ 法、納得!どっとこむ 新着情報 ( 04/09/01 ~ 04/09/07 )
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  前号から今号までの間にホームページ「法、納得!どっとこむ」
 に新しく掲載された記事をご紹介します。

  9月 6日 有給休暇の取得日数が査定に響くなんて許される?
                         (なっとく法律相談)
      http://www.hou-nattoku.com/frameset.php?page=/consult/330.php

  9月 3日 CSRとコンプライアンス(1) (法人向け特集)
      http://www.hou-nattoku.com/special/csr/01.php

  9月 2日 年末年始の会社休業日を有給休暇扱いにしてもいいの?
                         (なっとく法律相談)
      http://www.hou-nattoku.com/frameset.php?page=/consult/329.php



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■ 【法人向け】CSRとコンプライアンス
         ~“当世”リーガルリスクマネジメント事情~ 第2回
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                     弁護士 三平 聡史

 2.企業と司法改革


  リーガルリスクマネジメントを実践するにあたり、司法制度が
 利用しやすいものであることは重要な課題である。この点、従来、
 日本の司法制度は時間がかかる、金がかかる、分かりにくいと、
 利用者である国民からもっぱら不評であった。
  このような声を受けて、政府もついに本格的な司法制度改革に
 乗り出した。以下は、司法改革のうち、企業に係わり合いのある
 ものをまとめたものである。

  制度がいかに改良されても、これをいかに利用するかは利用者
 である国民・企業次第である。1つの紛争を解決する手段の選択
 により、時間的・金銭的コストが大きく異なることは稀ではない。
 制度をうまく利用するために、まずは司法制度改革の概要を知っ
 ておくことが有用であろう。

 (1) 第1審の裁判を2年以内に終わらせることを目標とすることな
  どを内容とする「裁判の迅速化に関する法律」が定められた
  (平成15年7月16日公布、同日施行)。裁判の迅速化に係る検
  証の結果は、刊行物によって公表される(裁判の迅速化に係る
  検証に関する規則3条参照)。

 (2) 全国どこでも法による紛争の解決に必要な情報やサービスの
  提供が受けられる社会の基盤作りを目指す総合法律支援法が、
  平成16年6月2日公布された。

 (3) 民事訴訟手続に、計画審理の制度・訴えを起こす前の新たな
  証拠収集方法・専門的な事件について専門委員制度が導入され
  た。

 (4) 特許などの知的財産関係事件についての審理を、より充実・
  迅速化させるため、平成17年4月1日に知的財産高等裁判所が東
  京高等裁判所の特別の支部として発足することになった。知的
  財産高等裁判所の設置により、処理体制が強化されるとともに、
  訴訟手続が利用しやすくなる。

 (5) 裁判所における個別労働関係事件についての簡易迅速な紛争
  解決制度としての労働審判制度が2年後に開始される。

 (6) 簡易裁判所が取り扱うことができる訴額の上限が以前の90万
  円から140万円に拡大された(裁判所法33条1項1号)。また、
  特に簡易な手続である少額訴訟手続として取り扱うことができ
  る訴額の上限が以前の30万円から60万円に拡大された(民事訴
  訟法368条1項)。

 (7) 簡易・廉価・迅速という裁判の代替的機能を有する裁判外の
  紛争処理解決手続(ADR)の拡充・活性化を図るため、関係機
  関等が連携を強化し、横断的・重点的に取り組むべき施策(ア
  クション・プラン)が取りまとめられた。

 (8) 仲裁人の判断によって紛争を処理する、裁判外の紛争解決手
  続の1つである仲裁手続について、時代に適合したものとなる
  よう、国際標準に沿った仲裁法が定められた。

 (9) 司法試験合格者数を増加し、法曹人口の拡大を図っている。
  平成30年ころには、日本の法曹人口が5万人規模となることが
  目指されている。競争原理の導入により、法曹の質が向上する
  ことが期待される。

 (10) 強制執行の実効性の確保、不動産執行妨害への対策等を盛
  り込んで、民事執行制度が改善された。
                           (続く)



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■ なっとく!ランキング ( 04/08/29 ~ 04/09/04 )
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  ホームページ「法、納得!どっとこむ」でアクセスの多かった
 記事をご紹介します。

 第1位 「時効」って何?
     http://www.hou-nattoku.com/frameset.php?page=/mame/mame6.php

 第2位 NHKの受信料、払わなければならない?
     http://www.hou-nattoku.com/frameset.php?page=/consult/143.php

 第3位 うっかりして運転免許証を紛失!
     http://www.hou-nattoku.com/frameset.php?page=/accident/menkyo.php

 第4位 公訴時効
     http://www.hou-nattoku.com/frameset.php?page=/mame/yougo/yougo46.php

 第5位 社長の使い込みが発覚!役員は損害賠償を請求できる?
     http://www.hou-nattoku.com/frameset.php?page=/consult/328.php


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■ 編集後記 「台風お見舞い」
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  今年は台風の当たり年とかで、当ホームページの法律相談でも
 台風関連のものが多く寄せられている。
  自然の力は強大だ。そんな当たり前の事実を、人間は、普段は
 忘れてしまっているのだろう。
  とはいえ、いくら備えをしていても、思いもかけない被害が出
 るのも自然が相手なら仕方がない。
  少しでも早く、通過してくれますように。各地のメルマガ読者
 の皆さんも、どうぞご無事であられますように。
                          (みゆき)

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発行元:NPO法人 リーガルセキュリティ倶楽部
監 修:弁護士 密 克行、弁護士 浅井 健太、弁護士 中西 啓
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法律相談の応募: http://www.hou-nattoku.com/index2.html
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