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借りた金? (3)

 Aさんが使いこんでしまったマンションの管理組合のお金ですが、その使途を尋ねたところ、しばらく黙っていたAさんがようやく恥ずかしそうに、「キャバクラで...」と答えました。

 どうやらAさんは、あるキャバクラに勤めているBという女性に熱を上げ、店に通いつめ、時にはプレゼントを持って行きと、ほぼ2ヶ月間で100万円をつぎ込んでしまったようです。

 当然、どうしてそんな短期間に100万円もの大金をつぎ込んだのかと疑問に思い、尋ねたところ、Bという女性に「Aさんは他のお客さんと違って特別なの」と言われ、すっかりその気になってしまったようです。


 キャバクラは風営法上、クラブやラウンジと同じ2号営業にあたり営業許可が必要で、この営業許可申請は行政書士の仕事の一つです。その関係上、私はよくキャバクラへ行きます(もちろん、仕事で行くのですから営業時間前ですので誤解のないように)。そして、仕事の必要上、客席ではなく、控え室や事務室、厨房など、客席からは見えない所へ立ち入ります。そこには、売上アップのためのさまざまなテクニックや決まりごとが書かれた貼り紙が多数あります。それを見るたび、感心するやらちょっと恐ろしくなるやら...。

 ここで多くを暴露して、今後、営業許可申請の仕事が来なくなっては困りますので、詳しいことは書けませんが、男性諸氏はとくに次のことを肝に銘じてください。 「お店でお客さんがもてるのは当然です。それでお金をもらっているのですから。」


 「お金を返せなかったら破産になるのですか。」と、不安そうにAさんは尋ねてきました。

 100万円で破産になるかどうかを別としても、この場合、破産手続をするメリットがありません。

 個人の場合、破産することそのものにメリットがあるのではなく、破産者の経済的更正のために、免責(破産者の債務につき、裁判によってその責任を免除すること)を受けることにメリットがあります。しかし、例えば、遊興や賭博にお金をつぎ込んだ者に免責を認め、そのお金を返さなくてもよいとすることは原則としてできません(破産法252条1項4号、同条2項)。まして、Aさんは他人のお金を横領しているのですから、このような人に免責は認められません(破産法253条1項2号)。したがって、毎月分割にでもしてもらって、少しずつでも返済していく必要があります。

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