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権利義務・事実証明に関する書類の作成 (3)

 「権利義務・事実証明に関する書類」は、例えば交通事故の示談書、遺言書や遺産分割協議書といった個人生活上のものに限らず、会社または個人として事業を行われる方にとっても非常に重要なものです。事業者の方にとって最も重要なものは、やはり契約書に類するものでしょう。

 一口に事業を行っていくうえでの契約書といっても、店舗や事務所を借りるための「賃貸借契約書」に始まり、「売買契約書」「金銭消費貸借契約書」「保証契約書」等、実に多岐にわたります。他方契約書には定型的なものも数多くあるため、契約に際して意外と気にとめておられない方も多いのではないでしょうか。しかし、相手方から提示される契約書はもとより、事業者自身が作成する契約書についても十分な注意を払う必要があります。

 そもそも契約とは、対立する意思表示(例えば、「売りましょう」対「買いましょう」)が合致することであり、契約書の目的は、互いに合意した内容を「法律上の権利義務」として明確にすることにあります。そこには2つの重要な要素が含まれます。第一は「パフォーマンス・プランニング」、つまり、契約を結ぶことでお互いに相手方に求める義務(債務)の内容を具体的に定め、期待とおり実行されるようにするということ。第二は「リスク・マネージメント」、つまり、万一相手方が契約上の義務を期待とおりに果たさなかった場合に、自分の法律上の権利を如何に守るかについての対策を盛り込むということです。

 このことを意識せず気軽に契約書を交わしてしまったがために、「こんなはずでは」というような事態は頻繁に起き得ますし、トラブルが起きてからでは「時既に遅し」の場合も多いのです。残された最後の道が「訴訟」であったとしても、問題解決には費用も時間もかかります。またそのために要するエネルギーは実際大変なものです。その意味で契約を結ぶ前に気軽に相談できる法律実務家が身近にいることは大切なことです。私たち行政書士は弁護士と異なり法廷に立つことはありませんが、将来の争いを避けるために、契約書に代表される「権利義務・事実証明に関する書類」を作成し、或いはそうした書類に法律上の問題がないかを事前に確認する「予防法務の専門家」として、最も身近な「街の法律家」でありたいと願っています。

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